長文読解問題の勉強法と解き方のコツ

中学英語の長文読解の勉強方法、問題の解き方のコツについて解説します。
定期テスト対策や高校受験対策にお役立てください。

長文読解の勉強法

中学英語の長文読解とは

中学英語の長文読解とは
長文読解と聞くと、「難しい」「苦手」というイメージを持っている人が多いかもしれません。

普通は長文読解というと、少し難しい書き方をした文章を読み解いて内容を理解することです。

しかし、中学英語で学習する英語の長文読解は、それとは少し異なります。
もちろん文章の内容を理解することも必要なのですが、小学生でもわかる簡単な内容であることがほとんどです。

ただ、長文読解のためには文の意味(和訳)が分からなければなりません。
文の意味を理解するには、単語力と文法力が必要です。
中学英語の長文読解は、「中学三年間で培った単語力・文法力を確かめるための問題」だと思ってください。

実際に長文読解の問題を見てみると、「文法力」「単語力」「読解力」を問う問題がほとんどです。

単語力アップ=読解力アップ

長文を読み解くのに一番必要なのは、単語力です。

文法がわからなくても単語の意味さえわかれば、ある程度何が書かれているのか理解できます。
もしわからない単語があったとしても、その前後の単語の意味がわかっていれば文脈で推測することが可能です。

しかし、単語力が必要と言っても中学の三年間で学習する単語は約1200語もあり、これを一つ一つ覚えなおすのは大変です。

単語の中でも特に大事なのは動詞です。
動詞は、原形とその意味はもちろん、過去形・過去分詞・現在分詞もセットで覚えておく必要があります。
特に不規則変化の動詞については出題されやすい傾向にあります。

このように動詞は時制や文法によってさまざまな形に変化することから、出題者にとっては「テスト問題に使いやすい単語」なのです。

また、動詞を含んだ熟語も覚えておきましょう。
熟語には例えば「be surprised at ~(~に驚く)」や「be interested in ~(~に興味がある)」「be glad to ~(~して嬉しい)」等があります。

これらの熟語は、時制によってbe動詞が変わります。
また、atやinなどの前置詞も間違えやすいポイントです。
特に前置詞については覚えておくしかないので、何度も口に出して暗記しておきましょう。

文法力も必要

本来、読解とは「ストーリーを理解すること」「ストーリーの要点(ポイント)をつかむこと」ですが、中学英語の長文読解では「文法力」を問う問題も出題されます。

文法力を問う問題とは、例えば日本語文を英文に直したり、単語を並べ替えて文を作ったりする問題のことです。

文法の学習方法については別のページでも紹介しているとおり、一つの文を色々な文法に当てはめて覚える方法が効率的です。

中学三年間で学習した文法名の一覧を眺めてみて、自分で文を作れるかチェックしましょう。
以下に、中学三年間で学習する文法名を挙げておきますので参考にしてみてください。

・be動詞(現在形、過去形)
・一般動詞(現在形、過去形)
・代名詞
・疑問詞(what、when、where、who、whose、why、which、how)
・助動詞(can、could、will、would、may、might、must、have to、shall、should)
・前置詞(on、in、under、to、at、from、by等)
・現在進行形、過去進行形
・序数
・比較級、最上級
・不定詞
・動名詞
・受動態(受け身)
・命令文
・感嘆文
・間接疑問文
・付加疑問文
・if文
・現在完了形(経験、継続、完了)
・後置修飾(現在分詞、過去分詞)
・関係代名詞
・There is構文
・so ~ that ・・・構文
・It is ~ to ・・・構文
・too ~ to ・・・構文
など

この一覧を見て、例えば疑問詞なら「What is this?」「How many balls do you have?」、比較級なら「I am taller than you.」「I am the tallest of the three.」、感嘆文なら「What a beautiful flower this is!」「How beautiful this flower is!」のように例文を思い浮かべてみてください。

特に構文については、「so ~ that ・・・(とても~なので・・・)」と部分的に覚えるよりは、「This question is so difficult that I can’t answer it.(この問題はとても難しいので答えることができない)」のような具体的な例文で覚えておいたほうが活用しやすくなります。

これら以外にも、学校で使っている問題集等を見て文法や構文を振り返りましょう。

読解力を身に付けるには

中学英語の長文読解ではそれほど読解力は必要ないと説明しましたが、今後高校で英語を勉強したり大学受験に向けて勉強をする際には、相応の読解力が必要になってきます。

英語の読解力を上げるためには、決して英語の長文ばかりを読む必要はありません。
文章が日本語で書かれていても英語で書かれていても、読解力はどちらにも共通するものです。

「国語の読解問題の点数は良いのに、英語の読解問題の点数が悪い」というのは、英語の読解力がないのではなく、英語を読めない(訳せない)、文法や単語の意味がわからないだけなのです。
逆に、「英語の読解問題は点数が良く、国語の読解問題は点数が悪い」という場合は、ただ単に国語の読解問題の方がレベルが高く難しかっただけでしょう。

日本語の記事や本で良いので、大事なポイントを日本語でまとめる練習をしてみましょう。国語の読解力アップは、必ず英語の読解力アップにつながります。

長文読解に慣れる

長文読解に慣れる
長文読解に慣れるには、経験が必要です。
どんな文が出題されるのか、どんなパターンの問題が出るのか、数をこなすことで傾向が分かってきます。また、長文読解に対する苦手意識がなくなり余裕が出るようになってきます。

単語や文法は自分で勉強できますが、長文読解の練習文を自分で用意するのは難しいので、市販の問題集を活用してください。

また、高校受験対策としてはいわゆる「赤本」で勉強するのも良いですが、過去5年分程度の問題数しか掲載されていません。
数をたくさんこなすためにはやはり長文読解をメインとした問題集を利用したほうが良いでしょう。

わからない問題は先生に質問する

長文読解の練習問題を解いたときに、解答(解説)を見てもなぜそうなるのかわからない、ということがあると思います。

また、「あなたの意見を書きなさい」のような問題が出て自分で文を作らなければならない場合も、解答には例文しか載っていないので自分が書いた答えが正解なのか判断できない時があります。

その場合は、学校の英語の先生に積極的に聞きに行ってみましょう。
学習塾に通っている場合は、塾の先生でも良いですね。
学校や塾で使っている教材ではなくても、きちんと教えてもらえるはずです。

先生は高校入試問題でどのように回答するのが適切かを知っているはずなので、コツやテクニックも教えてもらえるかもしれませんし、自分のレベルにあった長文読解の練習問題などを提供してもらえるかもしれません。

先生たちももちろん「英語を勉強してきた人」ですから、どのように勉強したのか、どうすれば上達できるのかは知っていると思います。
勉強方法に悩んだり、難しい問題でつまづいたりして一人であれこれ考えるよりも、身近にいる人にアドバイスを求めて実践してみましょう。

過去の教科書を読み返してみる

中学一年生から三年生まで、学校の授業では教科書をベースにして勉強をしてきたと思います。

過去に使った教科書はもう使わないものとして放置しているかもしれませんが、実は教科書は、長文読解の勉強のために役に立つ教材なのです。

大抵の長文の内容は、ある人物の経験談や社会的な問題(環境問題等)、架空の物語など、ある一つのストーリーになっていることがほとんどです。
思い返してみると、教科書に書かれていた内容もあるテーマに沿って述べているものがほとんどではなかったでしょうか。

一度学習している内容ですから、全く新しい問題集を購入して勉強するよりもスムーズに進むはずです。
もし過去の教科書をまだ持っているなら、引っ張り出して読んでみましょう。
あなたが今中学二年生や三年生であれば、一年生の頃の教科書の内容は簡単に読めるかもしれません。

まず教科書に載っている文を、音読しながら訳してみてください。
和訳はわざわざノートに書いたりする必要はありません。それでは時間がかかってしまうので、頭の中で考えるだけで十分です。
こうすることで、忘れていた単語や熟語、文法に気づくことができます。

もしスムーズに訳せなかった文があったら、その文をノートに書き写してから次の文に進んでください。
一冊の教科書を最後まで読んだら、ノートに書き写した文をチェックしていきます。
もう一度考えてわからなければ、当時使っていたノートを開いて答えを確認してみてください。ノートが無ければ辞書を引いたり文法の問題集等を参考にして訳してみましょう。

そうして一冊分の教科書の和訳ができたら、次の学年の教科書を同じように和訳していきます。
三年分の教科書の和訳ができたら、ノートに書き写した「わからなかった英文」をもう一度見て、訳せるか試してみてください。

基本的に定期テストや実力テスト、高校入試の問題は、学校で学習した範囲から出題されますので、教科書の内容をマスターすることは大きな力になるはずです。

ニュース記事や本を読むのは効果的?

長文を読む練習としては、英語で書かれたニュース記事や本を読むのも一つの方法ですが、習っていない単語や文法、専門的な用語等が登場する可能性があります。

「英語学習」という広い意味では効果的で、日常的にこれらを活用するのは良い方法と言えるでしょう。

しかし、中学生の長文読解の練習としては少しハードルが高いかもしれません。
定期テストや高校受験の対策として長文読解を勉強するなら、やはり専用の問題集を使ったり教科書を活用したほうが効率的です。

もし余裕があれば、是非ニュース記事や本の読解にもチャレンジしてみてください。
最初は子供向けのニュース記事や絵本から読んでみるのもお勧めです。

■「Times for kids」を活用

例えば「Times」という有名なアメリカのニュース雑誌がありますが、子供向けの「Times for kids」というサイトがインターネット上に掲載されています。

宇宙や惑星等の科学関連、動物や植物の生態などの自然・環境関連、ロボットなどの最新技術関連、仕事や職業に関する記事等、興味が湧くようなコンテンツがたくさんありますので、自分が興味を持てそうな記事から読んでみてください。

あまり時間をかけて読む必要はありません。わかるところだけ読み取り、その記事がどんなことを言っているのか、一番伝えたいことは何なのかをざっくりとで良いので考えてみてください。

その後、翻訳サイト等を活用して全文を日本語に訳してみます。
少し不自然な日本語になる場合もありますが、ほとんど意味はわかるはずです。

自分が思っていた内容とそれほど違いがなければ、ある程度読解できていると考えて良いでしょう。

■本を読む場合

全て英文で書かれた本をいきなり読み始めるのは少しつらいかもしれません。
子供向けの絵本でも良いのですが、「中学生で絵本はちょっと・・・」「わざわざお金を出して絵本を買うのは」と思ってしまいますね。

そこで、インターネットを活用してみてください。
例えば有名な「シンデレラ」という童話がありますが、インターネットで検索すると日本語で書かれたストーリーやあらすじを見つけることができます。
この文を翻訳サイトで英語に変換し、読んでみてください。

元々有名なストーリーなので内容は分かっていると思いますが、それが理解の助けになりサクサクと読み進めることができるので、良い練習になります。

注意してほしいのは、ニュース記事にしても本にしても、苦にならないレベルのものからチャレンジしてみることです。
一度試して嫌になってしまうと続かなくなり、力はなかなか付きません。英語を嫌いになってしまう可能性もあります。

続けることが大きな力になる」ということを意識して楽しく取り組んでみましょう。

長文読解問題の解き方

学校の定期テストでは教科書に載っている内容からの出題が多いため、教科書の内容を丸暗記してしまえばある程度点数を取ることができます。

しかし、実力テストや入試問題では全く見たことのない内容の長文問題が出題されます。
どんな長文問題が出題されても対応できるように、文法や単語だけではなく長文問題にも慣れておく必要があります。

ここでは長文問題の解き方のコツを説明していきます。

問題を先に見る

長文問題を解く時には、まず問題文を先に読みましょう。

長文はもちろんすべて英語で書かれていますので、パッと見ただけでは何の話が書かれているのかわかりません。
しかし、問題文は日本語で書かれていますので、問題文を読むことで少し長文の内容がわかるようになります。

また、いきなり長文を読んで和訳し始めても、いざ問題を解こうとした時には内容の大半は忘れてしまっています。確認するためにもう一度最初から読み直していては時間がなくなってしまいますね。

長い文は区切って読む

長文問題では長い文が出てくる場合があります。

そんな場合には、文を固まりごとに区切って読めばややこしくありません。
例文で見てみましょう。

Yuki stayed in Australia for five days and watched a baseball game with her family.

この場合は、まずandに注目します。
andは単語と単語、文と文をつなぐ役割をする接続詞で、andの前で一つの固まり、andの後ろで一つの固まり、と考えることができます。

つまり、「Yuki stayed in Australia for five days.」and「(she) watched a baseball game with her family.」という2つの文に分けられるということです。
これだけで短い文にすることができましたね。

では「Yuki stayed in Australia for five days」をさらに分解してみましょう。
「Yuki stayed」「in Australia」「for five days」の3つに分けられます。
「ユキは滞在しました」「オーストラリアに」「五日間」という意味ですね。
これを繋げて「ユキはオーストラリアに五日間滞在しました」と訳します。

それではandの後ろの文「(she) watched a baseball game with her family.」を分解してみましょう。
「(she) watched」「a baseball game」「with her family」となります。
「彼女は観ました」「野球の試合」「彼女の家族と一緒に」なので、つなげると「彼女は家族と一緒に野球の試合を観ました」ですね。

もしこの文を和訳しなさいという問題が出たのであれば「ユキはオーストラリアに五日間滞在し、家族と一緒に野球の試合を観ました。」と書けばOKです。

しかし、もし問題と関係のない文なのであれば、わざわざ頭の中で一つの文につなげなくても構いません。それぞれの固まりの意味がわかっていれば十分です。

わからない文にこだわらない

どんな問題が出題されているのかを先に把握しておくことで、重要な文とそうではない文をある程度区別できます。
もしわからない単語や文法が出てきて和訳できなかったとしても、問題を解くために関係のない文であれば読み飛ばしても良いのです。

ところが問題を解くために必要な文が、まったく訳せない文だった場合はどうすればいいでしょうか。

これは想像するしかありません。
その文の前後の内容から、何が書かれているのかを想像してください。
英語の長文問題は、日本語に訳すと小学生でもわかるような簡単な内容であることがほとんどです。

例えば「私は朝7時に起きて朝食を食べました。そのあと学校に○○」という文の場合、○○に当てはまるのは普通に考えると「行きました」ですね。このように、文の流れに従って素直に考えてみてください。

また、習っていない単語や熟語は長文の下に意味を書いてくれています。
もしつまづいたら、意味が書かれていないかすぐに確認しましょう。

回答は必ず埋める

選択式の問題であれば当てずっぽうで答えることができるのでとりあえず答えを埋めることができますが、和訳や英作、並べ替えの問題の場合は分からなければ空欄のまま放置してしまいがちです。

特に和訳や英作は、部分的に合っていれば点数をもらえることもありますので、必ず回答を書くようにしてください。
全く分からなければ最後の手段は「勘」に頼るしかありません。

回答の見直しは絶対!

小学生の頃からテストのたびに先生から言われてきたと思いますが、「必ず見直しをすること」が必要です。

特に、英語の長文問題の場合は「答えを英語で書くのか、日本語で書くのか」を取り違えてしまうことがあります。
英語で答えなければいけないところを日本語で答えてしまってバツを付けられてしまいます。せっかく答えがわかっているのにもったいないですね。

長文問題は解くのに時間がかかるので焦ってしまい、問題文を最初の方だけ読んでパパっと答えを書いてしまいがちです。
後で見直しをする時間が残っているとも限らないので、なるべく答えを書いたときにしっかり確認するようにしてください。

問題の種類別の解き方

問題の解き方
長文問題の問題は、大きく分けて「和訳」「単語の形を変える」「単語を埋める」「並べ替え」「itが何を指すか」「英文による質問」「英作文」のようなパターンがあります。

それぞれどのように解けば良いのでしょうか。

和訳は想像力を働かせる

「この文を和訳しなさい」という問題が出題された場合、わからない単語が含まれていると和訳するのをあきらめそうになります。

しかし前後の文にヒントが隠れているかもしれません。想像力を働かせてなんとか言葉を導き出しましょう。

もし全く何も思い浮かばなくても、わかる部分はちゃんと記入してください。
真っ白のままにしておくよりは、点数が少し上がるかもしれません。

「適切な形に変える」問題

「カッコの中の単語を適切な形に変えなさい」という問題の考え方です。

例文で見てみましょう。

He went to school after he [ eat ] breakfast.

これは「eatを適切な形に変えなさい」という問題です。
eatは「食べる」という意味の動詞ですね。
動詞は時制によってさまざまな形に変化します。
時制というのは現在、過去、未来等のことです。

この例文は現在形でしょうか、それとも過去形、未来形でしょうか。
例えば文中にyesterday等の過去を表す単語があれば過去形、tomorrow等の未来を表す単語があれば未来形の文ということが判断できますが、この文にはそのような単語はありません。

その場合は動詞に注目しましょう。最初のheの後ろにある動詞wentはgoの過去形です。
つまりeatを過去形にすればよいのですが、ここで注意しないといけないのがeatは不規則変化の動詞であることです。

通常、動詞を過去形にする時はedやdを付ければよいのですが、eatの過去形はateです。間違えてeatedと書かないように気を付けてください。

穴埋め問題

穴埋め問題でよく出題されるのが前置詞です。

前置詞とはin、at、on、to、fromなどの単語のことで、場所や時間などを表すに用いられます。特に時刻を示すatや曜日を表すonが頻出します。

例文を見てみましょう。

1. He got up (  ) eight. 彼は8時に起きました。
2. I worked (  ) Sunday. 私は日曜日に働きました。

1の文は「8時に」という時刻を表しているのでatが正解です。
2の文は「日曜日に」という曜日を表しているのでonが正解です。

また、「be interested in ~(~に興味がある)」や「be surprised at ~(~に驚く)」のように、熟語の中に前置詞が含まれていることがあります。
このような熟語は、inなのかatなのかonなのか、どの前置詞を当てはめればいいのか困ってしまいます。熟語はしっかり丸暗記しておきましょう。

並べ替え問題の考え方

長文問題には、単語を並べ替えて文を作る問題が出てくることがあります。

まずは肯定文なのか否定文なのか、疑問文なのかを判断しましょう。どれになるかによって単語の順番が変わります。

並べ替えの中、もしくは文の最後にクエスチョンマークがあれば疑問文なので、doやbe動詞が先頭に来ますね。

notがあれば否定文なので主語+動詞の順番ですが、一般動詞の文なら主語の後ろにdon’tやdidn’t、be動詞の文ならbe動詞の後ろにnotを持ってきます。

肯定文なら素直に主語+動詞+その他の順番で並べます。

以下のパターンを覚えておくと、ある程度どんな文を作ればいいのかを判断することができます。
ただし、必ずしもこれらに当てはまるとは限りませんので注意してください。

並べ替え単語の中に・・・

●動詞のing形がある
・be動詞があれば現在(過去)進行形
・be動詞がなければ動名詞、または名詞を修飾する分詞

●過去分詞がある
・be動詞があれば受動態
・be動詞がなければ名詞を修飾する分詞
・haveやhasがあれば現在完了形

●toと動詞がある
・動詞が原形なら不定詞
・haveやhasがあれば「have(has) to +動詞の原形」で「~しなければならない(ならなかった)」
・動詞が原形でなければtoは単なる前置詞

●疑問詞がある
・クエスチョンマークがある・・・疑問文
・クエスチョンマークがない・・・関係代名詞(whoやwhoseの場合)、または間接疑問文
・whatもしくはhowがあり「!」マークがある・・・感嘆文

itが指すもの

よく出題されるのが、「itは何を指しますか」という問題です。

例文で見てみましょう。

I bought a dictionary. I am going to use it tomorrow.
私は辞書を買いました。明日それを使うつもりです。

このitは何を指すでしょうか。
itは、以前に出てきた何かを言い換えた言葉です。
itは「それ」という意味の代名詞(名詞の代わり)なので、答えは必ず名詞です。また、itは単数形なので答えは単数形の名詞のはずです。

つまり「I have a dictionary.」の文の中にある単数名詞が答えです。
この中で単数名詞は「I」か「a dictionary」ですが、「I」をitに当てはめると文の意味が通らないですね。従って正解は「a dictionary」です。

では次の例文ではどうでしょうか。

I want to be a doctor. It is very difficult.
私は医者になりたいと思っています。それはとても難しいことです。

先ほどと同じく、itは単数名詞を指します。

前の文の中にある単数名詞はIとa doctorなのでそれぞれをitに当てはめて考えてみましょう。
すると「私はとても難しい」「医者はとても難しい」という意味になってしまいますのでおかしいですね。
また、「私」という人を指す代名詞が突然it(それ)という呼び方に変わるのも不自然です。

「私」や「医者」が難しいのではなく、「to be a doctor(医者になること)」が難しいのです。
beは「~になる」という動詞ですが、to beで「~になること」という名詞になります。
itが指すのは「to be a doctor(医者になること)」です。

このように、動詞でも前にtoが付いたりingが付いたりすることによって、名詞の役割をすることがありますので注意が必要です。

また、itではなくthese(これらは)やthem(それらを)が使われている場合は、複数形の名詞を指しているということにも気を付けてください。

質問文に答える問題

長文問題の内容を踏まえて、英文で質問する問題が出ることがあります。

例えば「What did Yuki do in Australia?」のような質問をされた場合はどう答えればいいでしょうか。

まず、主語を何にすれば良いかを考えます。
質問文の主語はYukiなので、回答文の主語もYukiになります。ただし、Yukiは女性を指す名前なのでsheに置き換えなければなりません。

次に動詞です。
質問文ではdidが使われていますが、didはdoの過去形です。
つまり、回答文では動詞を過去形にする必要があります。
もしdoesが使われていたら現在形の文ということになるので、現在形の動詞(三単現のsが必要)を使わなければなりません。

従って、回答例は「She played tennis.」「She enjoyed a baseball game.」等です。
「in Australia」はすでに出てきているフレーズなので、回答文でもう一度使う必要はありません。

このように、回答文を作るときには質問文をよく確認して、主語や時制(現在・過去・未来)などを読み取ることが大切です。

英作文のコツ

長文問題では、「このことについて自分の考えを英語で書きなさい」のように英作文を指示してくる場合があります。

自分で一から作らないといけないので難しいと感じるかもしれませんが、無理に難しい文法を使って素晴らしい文を書き上げる必要はありません。

何も思い浮かばなければ長文の中から使えそうな文や単語を探しましょう。
主語や動詞を変えるだけで、文を作れるかもしれません。

また、長文問題以外の問題の中にもヒントが含まれているかもしれません
全くヒントが見つからなくても空欄のままにはせず、せめてどこかの文をそのまま書き写しておくくらいのことはしておきましょう。

長文読解問題を解いて苦手意識を克服

実際に長文問題を解く練習をして、長文問題に対する苦手意識をなくしておきましょう。

長文問題をメインにしている市販の問題集を買っても良いですし、高校受験対策であればいわゆる「赤本」を買うのも良いですね。

もし文法が関係する問題で間違えてしまった場合はその文法を集中的に復習するといったように、苦手分野を見つけるのにも役立ちます。

答え合わせの際には、解答冊子や解答ページに長文の和訳、解説が書かれているはずなので、不正解だった、もしくは自信がなかった問題に関してはよく確認しておいてください。

長文読解に必要なのは、主に単語力・文法力です。
これまでの学習内容の総まとめとも言えますので、わからないところは繰り返し復習して苦手を克服していきましょう。
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