基礎から学ぶ中学英語 比較級・最上級

中学英語で学習する文法「比較級・最大級」について説明します。
疑問文での使い方とその答え方についても掲載していますので、参考にしてみてください。

基礎から学ぶ中学英語-比較級・最上級

比較級・最上級

比較級・最上級

中学英語で学ぶ文法「比較・最上級」について解説します。

新たに形容詞や副詞の「er」形、「est」形が登場しますので、単語も一緒に覚えていきましょう。

比較級

比較級

比較とは、「比べること」です。

例えば「あなたは私より背が高い」「このリンゴはあのリンゴよりも大きい」など、人や人、物と物を比べて「こちらのほうが○○だ」と表現するために使う文法を、英語では「比較級」と言います。

比較級は「形容詞または副詞にerを付ける」ことで表現します。

それでは例文を見てみましょう。

1. You are taller than I. あなたは私より背が高い。
2. This apple is bigger than that one. このリンゴはあのリンゴよりも大きい。
3. That’s a better idea. それはより良い考えですね。
4. Sayuri runs faster than Takashi. サユリはタカシより速く走ります。
5. My mother gets up earlier than I. 母は私よりも早く起きます。

1の例文は比較級の基本的な形です。
tall(背が高い)にerを付けることにより、taller(より背が高い)という意味になります。

thanは「~よりも」という意味があり、比較級では頻繁に登場する単語です。
thanの後ろに代名詞が来るときは、「主格」の形(主語の形)になります。もし「彼よりも」なら「than he」、彼らよりもなら「than they」という形です。

主格が文の一番最後に来るのは、なんだか見慣れない感じがしますね。
これは本来、「than I am tall」「than he is tall」という意味なのですが、省略されて「than I」や「than he」になっているのです。

ただし、実際の会話では「than me」や「than him」のように「目的格」の形にして使われることもあるので、間違いというわけではありません。
もし学校で「主格」を使うことを学んでいるのであれば、テストでの回答はそれに従ったほうがよさそうです。

2はbigの比較級biggerが使われています。bigにerを付けるときは「gを重ねてerを付ける」ことに注意してください。
that oneというのは「that apple」のことですが、appleという単語は既に出てきているのでoneに置き換えています。

3のbetterは、goodの比較級です。「gooder」と書かないよう、しっかり覚えておきましょう。なお、badの比較級はworseです。

4は副詞であるfastが比較級になっています。1~3の例文はすべて形容詞でしたが、副詞の場合も作り方は同じです。
「than Takashi」は「than Takashi does」と書くこともあります。このdoesはrunsのことです。

5も副詞earlyを比較級にした文です。yをiに変えてerを付けます。
このように単語によってerの付け方が少し変わる場合がありますので、一つずつ覚えていきましょう。
「than I」は「than I do」と書くこともあります。

■moreを使った比較級

比較級では、形容詞や副詞にerを付けて表現するパターン以外に、more」を付けて表現することもあります。

moreは、beautifulやpopularのように長い単語の場合に使われます。
つまり、「より美しい」は「more beautiful」、「より人気の」は「more popular」と表現します。

例文を挙げてみます。

1. This flower is more beautiful than that one. この花はあの花より美しい。
2. This book is more popular than mine. この本は私のものより人気です。
3. The question is more difficult. その質問はより難しい。

いずれの文も、moreの後ろの単語にerを付けてしまわないように気をつけましょう。

このように、比較的長い単語の時にmoreを使います。「長い単語」とは、母音(a、i、u、e、o)が3つ以上含まれている単語と考えておけば覚えやすいかもしれません。

■moreとless

moreは「より多い」、lessは「より少ない」という意味を持っており、こちらも比較級の文でよく登場します。

moreはmanyとmuchの比較級で、lessはlittleの比較級です。

以下の例文を見てみましょう。

1. I have more pens than you. 私はあなたより多くのペンを持っています。
2. They practice more than yesterday. 彼らは昨日よりも練習しています。
3. May has less rain than June. 5月は6月よりも雨が少ない。

1は「より多くのペン」なのでmore pensと表現します。ペンは2本以上あるはずなので、複数形にしましょう。

2は「よりたくさん練習する」ということなので、「practice more」と表現します。

3は主語が「5月」という月になっています。この場合は色々な表現方法がありますが、「5月は6月よりも少ない雨を持っている」と考えて文を作ってみてください。

■as~asの文

「○○と同じくらい~です」という意味の文を作る場合には、「as ~ as」という構文で表現することができます。

1. He is as tall as I. 彼は私と同じくらい背が高い。
2. I get up as early as my mother. 私は母と同じくらい早く起きます。
3. I have as many bags as she. 私は彼女と同じくらいの数のバッグを持っています。
4. Sayuri has as much money as I. サユリは私と同じくらいのお金を持っています。
5. She had lunch as fast as she can. 彼女はできるだけ早く昼食を食べました。

1は「同じくらい背が高い」なので「as tall as」を使います。最後のIは、比較級の時と同じように主格の形にします。

2は「同じくらい早く」なので、「早く」という意味のearlyをasで挟みます。

3は「同じくらいの数のバッグ」をどう表現するかですが、「バッグ」は数えられる名詞なので「many」を使います。数えられない名詞の場合は「much」を使います。
「同じくらいの数・量の○○」は「as many ○○ as」「as much ○○ as」と覚えておいてください。

4は「同じくらいのお金」ですが、お金は数えられない名詞ですので「much」を使います。

5は「できるだけ早く」という表現ですが、このときにもas~asを使います。「彼女ができるのと同じくらい早く」と考えて、「as fast as she can」と表現します。

最上級

最上級
最上級とは、「一番~です」「最も~です」という意味です。

英文では、「the+形容詞または副詞にestを付ける」ことで表現します。

それでは例文です。

1. I am the tallest in my class. 私はクラスの中で一番背が高い。
2. Mt.Fuji is the highest mountain in japan. 富士山は日本で一番高い山です。
3. This dos is the smallest of the three. この犬は3匹の中で一番小さい。
4. That’s the best idea. それは一番良い考えですね。

1は基本的な最上級の文です。最上級では、「~の中で」という表現が一緒に出てくることが多いので、こちらの書き方も覚えておきましょう。

2は「一番高い山」なので「the highest mountain」になります。背の高さはtallですが、山の高さはhighを使いますので間違えないように注意してください。

3は「一番小さい」なので「the smallest」です。「3匹の中で」は「in the three」ではなく「of the three」です。
「4人の中で」「5つの中で」など、数を表すときには「of」を使うと覚えておいてください。

4はgoodの最上級bestが使われています。badの最上級はworstです。

■the mostを使った最上級

比較級の時と同様に、最上級の場合もestを付けるのではなくmost」を使って表現することがあります。

考え方は比較級と同じで、つづりが長い単語の場合に使うと考えてください。

例文を挙げてみます。

1. This is the most beautiful picture in the world. これは世界で最も美しい絵です。
2. It is the most important problem. それは最も重要な問題です。
3. This game is the most interesting of the four. このゲームは4つの中で一番興味深い。

4. She is the most careful. 彼女は最も注意深い。

1はbeautifulが「長い単語」のため、the mostを付けます。

2のimportantも母音が3つ含まれていて長い単語ですね。estを付けるか迷った場合は、頭の中でestを付けて発音してみてください。importantにestを付けて読んでみると、とても読みにくいですね?

3は「面白い、興味深い」という意味のinterestingが使われています。これもestを付けると長すぎて読みにくいですよね。

4のcarefulは注意深いという単語です。一見、短い単語のように見えるのでestを付けそうになりますが、母音が3つ以上あるので「長い単語」として考えてください。

比較級・最上級の疑問文

比較級・最上級の疑問文

比較級と最上級の文を使った疑問文を挙げてみます。

1. Which is smaller, this cat or that one? この猫とあの猫は、どちらが小さいですか?
→This cat is smaller. こちらの猫のほうが小さい。

2. Which do you like better, apples or oranges? あなたはリンゴとオレンジどちらのほうが好きですか?
→I like oranges better. オレンジのほうが好きです。

3. Who is the best player in this team? このチームの中で誰が最も優れた選手ですか?
→Takashi is. タカシです。

4. What is the highest mountain in Japan? 日本で一番高い山は何ですか?
→Mt.Fuji is. 富士山です。

5. Which is the most expensive in this shop? この店の中でどれが一番高価ですか?
→This sofa is. このソファです。

1は「どちらが小さいですか?」という質問ですので、whichを使った疑問文です。
回答文の「smaller」は省略することができますので、「This cat is.」で終わっても構いません。

2は「より好きなのはどちらか?」という質問です。「~がより好きだ」は「like ~ better」と表現します。

3は最上級の疑問文です。人物を尋ねているのでwhoを使います。
回答文の「Takashi is.」は「Takashi is the best player in this team.」を省略しています。

4も最上級の疑問文ですが、山という「物」を尋ねているのでwhatから書き始めます。
こちらも回答文を省略せずに書くと「Mt.Fuji is the highest mountain in Japan.」となります。

5は「この店の中で」とあるので、whichは「どちら」ではなく「どれ」と訳しましょう。

比較級・最大級は文法の中では少し難しい部類に入ります。
まずは基本のer形、est形を練習してください。

as~asの構文も複雑かもしれませんが、学校のテストには必ずと言ってよいほど出てくる重要な文法です。
時間をかけて、じっくり学んでいきましょう。
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