基礎から学ぶ中学英語 時制

中学英語では、時制(現在・過去・現在進行・過去進行・未来・現在完了)について学習します。

このページではそれぞれの時制ごとの英文の作り方や訳し方、例文を紹介します。

基礎から学ぶ中学英語-時制

時制

時制

時制は、英文を和訳する場合や、和訳から英文を作る時には必ず注意しなければならないポイントです。

その文の内容が、現在・過去・未来など、いつのことを示しているのかによって、文法(主に動詞の形)を変えなければなりません。

ここでは6種類の時制について詳しく説明していきます。

現在形

現在形

現在形の文とは、中学英語で最初に学習する「~です」「~します」という文のことで、「現在の状態」や「日常的に行っている行動」を示しています。

現在形の文は、「主語+動詞の現在形+その他」の形で作ります。

現在形の例文を挙げてみます。

1. I am a student. 私は学生です。
2. Takashi is in the park. タカシは公園にいます。
3. We play tennis. 私たちはテニスをします。
4. Sayuri studies English very hard. サユリはとても一生懸命英語を勉強します。
5. I and she go to school together. 私と彼女は一緒に学校へ行きます。
6. This is not my pen. これは私のペンではありません。
7. The cat doesn’t like him. その猫は彼のことを好きではありません。
8. Are they your friends? 彼らはあなたの友達ですか?
9. Do you know about her mother? あなたは彼女のお母さんについて知っていますか?

1の文は、be動詞の原形(be)が現在形に変化し、amが使われています。

2の文も同じで、beが「is」という現在形に変化しています。

3の文は一般動詞を使った文です。playの現在形はそのまま「play」です。

4の文ではstudyが「studies」になっています。これは主語の「Sayuri」が三人称単数形
のためです。
三人称単数形現在の文は、三単現のs(es)が必要です。studyは「yをiに変えてesを付ける」パターンの動詞なので、studiesという形になります。

5は主語が「I and she」なので、三人称単数形の文ではありません。したがって、goという動詞はそのままgoで良いのです。

6はbe動詞の否定文です。be動詞の否定文は、be動詞の後ろにnotを入れます。

7は一般動詞の否定文です。主語の「the cat」は三人称単数形なので、doesn’tを使います。三人称単数形でなければdon’tを使います。
その後ろの一般動詞は原形を使いますので、三単現のsやesは不要です。

8はbe動詞の疑問文です。be動詞の疑問文はbe動詞を先頭に持ってきます。
この疑問文に対する回答は、「Yes, they are.」もしくは「No, they aren’t.」です。

9は一般動詞の疑問文です。主語がyouなので、「Do you ~?」という書き方になります。
もし主語がsheやhe、itなどの三人称単数形なら「Does she ~?」「Does he ~?」「Does it ~?」と書きます。
この例文に対する回答文は、「Yes, I do.」もしくは「No, I don’t.」です。

過去形

過去形
過去形の文では、過去の状態(~でした)や行動(~しました)を表します。

過去形は、「主語+動詞の過去形+その他」で作ります。

以下は、過去形の例文です。

1. She was his friend. 彼女は彼の友人でした。
2. He enjoyed TV game. 彼はテレビゲームを楽しみました。
3. I read this book yesterday. 私はこの本を昨日読みました。
4. The man wasn’t a doctor. その男性は医者ではありませんでした。
5. We didn’t play soccer. 私たちはサッカーをしませんでした。
6. Were they kind? 彼らは親切でしたか?
7. Did Takashi go home? タカシは家に帰りましたか?

1の文ではwasが使われていることから、過去形の文であることがわかります。
wasとwereはbe動詞の過去形です。
この文を現在形に書き換えるとどうなるでしょうか。wasの現在形はamもしくはis、wereの現在形はareですが、この文の場合は主語がsheなのでisを選びます。

2の文ではenjoyという一般動詞に過去を表す「ed」が付いているので、過去形の文です。

3の文は、readという一般動詞が使われています。readは不規則変化の動詞の一つで、原形がread、現在形もread、過去形もread、過去分詞もreadです。発音は変化しますがつづりは変わりません。
この例文ではyesterdayという過去を表す単語が含まれているため、過去形の文であることがわかります。

4の文は過去形の否定文です。be動詞の過去形was、wereのうしろにnotを付けることで否定文になります。

5の文も過去形の否定文ですが、一般動詞を使った文なのでdidn’tを使います。その後ろには一般動詞の原形が来るので、playedではなくplayになります。

6の文は疑問文です。be動詞の過去形wereを先頭に持ってきます。
この疑問文への回答は「Yes, they were.」「No, they weren’t.」です。

7の文は一般動詞の疑問文なので、didから書き始めます。一般動詞のgoは原形のままにします。
この疑問文への回答は「Yes, he did.」「No, he didn’t.」です。

現在進行形

現在進行形
現在進行形とは、「(今)~しているところです」と表現される文のことです。

現在進行形は「主語+be動詞+一般動詞のing形+その他」で作ることができます。

現在進行形の例文を見てみましょう。

1. I am playing baseball now. 私は今野球をしているところです。
2. Sayuri is studying Chinese. サユリは中国語を勉強しているところです。
3. They are watching TV. 彼らはテレビを見ているところです。
4. I am not talking with her now. 私は今彼女と話していません。
5. Is Takashi eating lunch? タカシは昼食を食べているところですか?

1の例文は主語がIなのでbe動詞のamを使います。
amの後ろは一般動詞playにingを付けたplayingを持ってきます。
現在進行形の文ではnow(今)という単語が一緒に用いられることがよくあります。

2の文はSayuriが主語なのでisを使い、studyにingを付けることで現在進行形を表しています。

3の文は主語がtheyなのでbe動詞はareを使います。

4は現在進行形の否定文です。be動詞の後ろにnotを付けます。
「話しているところではありません」という日本語は少しぎこちないので、「話していません」と表現しています。

5は現在進行形の疑問文です。be動詞があるので、be動詞を先頭に持ってきます。
回答文は「Yes, he is.」「No, he isn’t.」となります。

過去進行形

過去進行形
過去進行形は「(そのとき)~しているところでした」という意味の文です。

過去進行形は「主語+be動詞の過去形+一般動詞のing形+その他」で作ります。

過去進行形の例文を挙げてみます。

1. I was taking pictures then. 私はその時写真を撮っているところでした。
2. We were cooking dinner. 私たちは夕食を作っているところでした。
3. My brother was not running at that time. その時私の弟は走っていませんでした。
4. Were you listening music? あなたは音楽を聴いているところでしたか?

1は、amの過去形wasと、takeのing形であるtakingが使われているので、過去進行形の文だとわかります。「take pictures(take a picture)」で「写真を撮る」という意味です。
過去進行形の文では「その時」という意味のthenやat that timeが一緒に使われるケースがよくあります。

2はareの過去形wereが使われています。

3は過去進行形の否定文です。be動詞の後ろにnotを付けます。
runは、nを重ねてingを付けますのでrunningになります。

4は過去進行形の疑問文です。be動詞を先頭に持ってきます。
回答文は「Yes, I am.」「No, I am not.」です。

未来形

未来形
未来形の文とは、「~するでしょう」「~するつもりだ」のように、これから先に行われることを示す文のことです。

未来形の文は「主語+will+動詞の原形+その他」で作ります。
willは「be going to」に書き換えることもできます。

厳密にはwillとbe going toは少し意味合いが変わってくるのですが、中学英語の学習ではほぼ同じ意味として覚えておいて良いでしょう。

それでは未来形の文をいくつか挙げてみます。

1. I will go to school tomorrow. 私は明日学校へ行くつもりです。
2. It will rain this evening. 今日の夕方雨が降るでしょう。
3. She is going to walk to school. 彼女は学校まで歩いていくつもりです。
4. They won’t visit the temple. 彼らはその寺を訪れないでしょう。
5. We are not going to meet you. 私たちはあなたに合うつもりはありません。
6. Will Takashi study tomorrow? タカシは明日勉強するでしょうか?
7. Are you going to eat out tonight? あなたは今晩外食するつもりですか?

1の文はwillを使った未来形の文です。
willは、「こうしようと思っている」という自分の意志を表すときにも使われます。
be going toに書き換えるなら「I am going to go to school tomorrow.」です。

2は天気の話をしているので、主語はitを使います。
be going toに書き換えると「It is going to rain this evening.」になります。

3はbe going toを使った未来形の文です。beは適切なbe動詞に置き換えます。
willの文に書き換えると「She will walk to school.」ですね。

4は未来形の否定文です。won’tはwill notの短縮形です。
be going toに書き換えると「They are not going to visit the temple.」です。

5はbe going toを使った未来形の否定文です。be動詞を使った文なので、be動詞の後ろにnotを入れると完成します。
willを使って書き換えると、「We won’t meet you.」です。

6は未来形の疑問文です。Willを先頭に持ってきます。
回答文は「Yes, he will.」「No, he won’t.」です。
be going toに書き換えると「Is Takashi going to study tomorrow?」です。

7はbe going toを使った疑問文です。
回答文は「Yes, I am.」「No, I’m not.」です。
willを使って書き換えると、「Will you eat out tonight?」になりますね。

現在完了形

現在完了形
現在完了形の文は、「have(has)+動詞の過去分詞」で作ります。
現在完了形の文には、以下の3種類の訳し方があります。

経験・・・~したことがあります
完了・・・(今)~しました
継続・・・(ずっと)~しています

1つずつ詳しく見てみましょう。

■経験

現在完了形の「経験」とは、「私は~へ行ったことがあります」「彼は3回~したことがあります」のように経験を表す文のことです。

例文を見てみましょう。

1. I have studied Japanese before. 私は以前に日本語を勉強したことがあります。
2. He has met her three times. 彼は彼女に3回会ったことがあります。
3. I have been to Osaka. 私は大阪へ行ったことがあります。
4. I haven’t spoken Spanish. 私はスペイン語を話したことがありません。
5. They have never played tennis. 彼らは一度もテニスをしたことがありません。
6. Have you ever eaten this food? あなたは今までにこの食べ物を食べたことがありますか?

1は基本的な現在完了の形で、「have+studied(studyの過去分詞)」で作られています。
beforeは「以前に」という意味で、経験を表す文でよく用いられます。

2は主語が三人称単数形なので、haveがhasに変化します。metはmeetの過去分詞です。
three timesは「3回」という意味で、こちらも経験を表す文でよく使われる表現です。
なお、「1回」はonce、「2回」はtwice、「4回」はfour times、「5回」はfive timesです。
3回以降は「○○ times」という形ですが、1回と2回だけは特殊な形になりますので注意してください。

3は「行ったことがある」という経験を表しますが、この場合はgoではなくbeの過去分詞beenを使います。goの過去分詞goneを使うと、「行ってしまって今ここにはいない」という意味になってしまうので、経験を表すときにはbeenを使いましょう。

4は現在完了の否定文です。haveの後ろにnotを付けますが、短縮形でhaven’tを使うこともできます。主語が三人称単数形の場合はhas not(hasn’t)を使います。

5も否定文ですが、haven’tが使われていません。代わりにnever(一度もない)という否定の単語が使われているので、否定文として成り立っています。

6は疑問文です。現在完了の疑問文ではhave(has)を先頭に持ってきます。
everは「これまでに、今までに」という意味で、経験を表す現在完了の文でよく使われます。
回答文もhaveを使い、「Yes, I have.」「No, I haven’t.」と答えます。

■完了

現在完了形の「完了」とは、「(今)~しました」「(ちょうど)~し終えました」など、動作が完了したことを表す文のことです。

例文で見てみましょう。

1. I have just finished my homework. 私は今、宿題を終えました。
2. She has already arrived at the station. 彼女はすでに駅に到着しました。
3. They haven’t read the book yet. 彼らはまだその本を読んでいない。
4. Has Takashi gone yet? タカシはもう行ってしまいましたか?

1はjust(ちょうど今)という単語がhaveとfinishedの間に入っています。
現在完了形の「完了」を表す文ではよくjustが使われます。justが入る位置にも注意してください。

2はalready(すでに)という意味の単語があることから、ある動作が完了したということがわかりますね。

3は否定文です。「not ~ yet」で「まだ~していない」という意味があります。yetは文の一番最後に持ってきます。

4は疑問文です。ここでもyetが使われていますが、疑問文では「もう~しましたか?」と訳します。
回答文は「Yes, he has.」「No, he hasn’t.」で良いのですが、Noの場合は「No, not yet.(いいえ、まだです)」と表現する場合もあります。

■継続

現在完了形の「継続」は、「ずっと~している」「3年前から~している」のように、ある動作を今も続けて行っている様子を表す文です。

例文を挙げてみましょう。

1. I have lived in this town since 2010. 私は2010年からずっとこの町に住んでいます。
2. Sayuri has learned English for ten years. サユリは10年間英語を勉強しています。
3. We haven’t slept for two days. 私たちは2日間眠れていません。
4. Have you been here since yesterday? あなたは昨日からずっとここにいるのですか?

1は「since ~(~以来ずっと)」という単語があります。継続を表す文ではsinceがよく用いられ、いつから続けているのかを表しています。

2の文では「for ~(~の間)」という期間を表す単語が使われています。こちらも継続を表す文では頻繁に出てきます。

3は否定文です。sleptはsleepの過去分詞です。

4は疑問文です。回答文は「Yes, I have.」「No, I haven’t.」となります。

時制で最も難しいのは現在完了形です。

作り方はhave+過去分詞ですが、訳し方が3種類あることに注意が必要です。
どれで訳すかは、文の中の単語に注目しましょう。

  • once, twiceなどの回数を表す単語・・・経験(~したことがある)
  • already, yetなど「すでに」「もう」という単語・・・完了(もう~した)
  • since, forなどの期間を表す単語・・・継続(ずっと~している)
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