基礎から学ぶ中学英語 There is 構文
中学英語で学習するThere is(There are)の構文についてまとめています。 少し特殊な文法なので、しっかり覚えていきましょう。
There is 構文
中学英語で学習する「There is 構文」について解説します。
「There is 構文」は少し特殊な文法なので、使い方・意味をしっかりマスターしておきましょう。
There is 構文とは
「There is 構文」とは、「There is ~.」から始まる英文のことを指し、「~がいる」「~がある」という意味です。
「(複数の人・物)がある」という場合は「There are ~.」となります。
thereは「そこ」という意味がありますが、There is構文では「そこは~」と訳すのではなく、There isの次に来る名詞を主語にして訳します。
肯定文
肯定文は、「here is 単数名詞」または「There are 複数名詞」で作ります。
例文を見てみましょう。
2. There are many fruits in the box. 箱の中にたくさんの果物があります。
3. There are some children in the zoo. 動物園に何人かの子供たちがいます。
1は、「There is」構文の基本的な形です。
「There is」は「There’s」と短縮形で使われることがあります。
「There are」は「There’re」という短縮形が一応ありますが、実際に使われることはほとんどないようです。
2は「たくさんの果物」という複数形の名詞ですので、There areを使います。
fruitにsを付けて複数形にするのを忘れないように気を付けてください。
3は「何人かの子供たち」なので複数形ということになります。
「何人かの」「いくつかの」は「some+複数形名詞」ですが、childrenはchildの複数形なので、some childrenと表現します。
否定文
否定文は、「There is not 単数名詞」「There are not any 複数名詞」「There are no 複数名詞」「There is no 単数名詞」のいずれかで作ります。
肯定文での例文を基に、否定文の作り方を見てみましょう。
2. There are not any fruits in the box. 箱の中には一つも果物がありません。
3. There are no children in the zoo. 動物園には一人も子供がいません。
4. There is no milk in the glass. グラスにミルクがありません。
5. There is nothing to eat here. ここには食べ物は何もありません。
1の文は、「There is not 単数名詞」で否定文を作っています。
「There are not any cars in the park.」「There are no cars in the park.」と書き換えることもできます。
2の文は、「There are not any 複数名詞」のパターンです。
このanyをsomeにしないように気をつけてください。否定文や疑問文ではsomeがanyに変わります。
3と4の文ですが、数えられる名詞の場合は「There are no 複数名詞」、数えられない名詞の場合は「There is no 単数名詞」を使います。
3の文の「children」は数えられる名詞ですが、4のmilkは数えられない名詞です。
この使い分けをきっちり理解しておきましょう。
5はnothingを使った「何もない」という表現です。nothing自体に否定の意味があるので、notやnoは使いません。
後ろの「to eat」は不定詞です。「nothing to eat」を直訳すると「食べるためのものは何もない」、つまり「食べ物は何もない」という意味です。
nothingやsomething、anythingは単数扱いになりますので「There is」で書き始めます。
疑問文
疑問文は「Is there ~?」「Are there ~?」で作ります。
例文を見てみましょう。
→Yes, there is./No, there is not. はい、あります。/いいえ、ありません。
2. Are there any fruits in the box? 箱の中にはフルーツがありますか?
→Yes, there are./No, there are not. はい、あります。/いいえ、ありません。
3. Are there any children in the zoo? 動物園には子供がいますか?
→Yes, there are./No, there are not. はい、います。/いいえ、いません。
4. Is there anything to eat here? ここに食べ物はありますか?
→Yes, there is./No, there is not. はい、あります。/いいえ、ありません。
疑問文の作り方は難しくありません。
答え方も「Yes, there is./No, there is not.」とシンプルです。
ただし、否定文の時と同じようにsomeがanyに変わること、数えられる名詞・数えられない名詞の違いには気を付けてください。
4の文ではanythingが使われていますが、anythingは単数扱いなので「Is there ~?」を使います。
There is構文を使う場面
ここまでThere isの文について説明してきましたが、「~がある、~がいる」という表現はこれまでにも学習していますよね。
例えば「ここに猫がいます」なら「The cat is here.」という風に、「主語+be動詞」で「~がいる、~がある」という意味になります。
では、「主語+be動詞」と「There is構文」はどのように違うのでしょうか。
以下の2つの文に例にして考えてみましょう。
2. There is a cat in my house. 私の家に猫がいます。
日本語に訳すと一見、どちらも同じ意味に見えます。
1の文を見ると、英文の主語が「The cat」になっています。theという冠詞は、「特定の何か」を指すときに使い、日本語では「その」と訳しますね。
つまり1の文で出てくるcatは、それ以前に話題に出てきた「特定の猫」なのです。
一方、2の文ではThere is構文が使われていますが、「the cat」ではなく「a cat」となっています。a catということは、特定の猫ではなく不特定の「とある猫」です。
There is構文は、「不特定の何か」を示すときに使われます。
そのため、the catやmy catのように特定の猫を指すときには基本的にThere is構文は使いません。
色々な例文
2. There were no people on the street yesterday. 昨日、通りに人はいませんでした。
3. There will be a hospital here. ここに病院ができます。
4. There must be a question. 質問があるに違いない。
5. There should be some reasons. 理由があるはずです。
6. There may be some news. ニュースがあるかもしれません。
7. There is no way to go there. そこへ行く方法がありません。
8. There was a man running in the gym. 体育館で走っている男性がいました。
1の文はisの過去形wasが使われているので、「~があった」「~がいた」という過去形の文になります。
2の文もareの過去形wereが使われているので過去形の文です。
peopleは集合名詞で複数形扱いなので、isではなくareを使います。
また、peopleに複数形のsを付けないように気を付けてください。
3は未来を表す助動詞willが使われています。willの後ろには動詞の原形が来るので、isやareではなくbeを使います。
直訳すると「ここに病院があるでしょう」になりますが、日本語では「ここに病院ができます」という表現で十分未来を表せます。
4は助動詞mustを使っています。mustは「~しなければならない」という意味がありますが、「must be ~」で「~に違いない」と訳します。
5の助動詞shouldは「~すべきだ」という意味ですが、「should be」で「~のはずだ」と覚えておいてください。
6の助動詞mayは「~してもよい」という意味がありますが、ここでは「may be」で「~かもしれない」と訳してください。
7の「way to ~」は「~する方法」という意味です。
wayは「方法、道」などの意味がありますが、「方法」は数えられない名詞、「道」は数えられる名詞です。
ここでは「方法」という意味でwayを使っているため、「There is」という単数形の形になっています。
最後のthereは場所を表しているので「そこ」と訳してください。
8のrunningは現在分詞で、「a man」を修飾しています。つまり、a manとはどんな男性なのかをrunning以降で説明しているのです。
「a man running in the gym」で「体育館で走っている男性」という意味です。
There is構文の書き換え
「~がある」という文は、have(has)を使って表現することもできます。
→Our school has a sports day.
2. There are 28 days in February. 2月は28日あります。
→February has 28 days.
3. There are 7 days in a week. 一週間は7日あります。
→A week has 7 days.
4. There is a big apple in her bag. 彼女のかばんには大きなリンゴが入っている。
→She has a big apple in her bag.
5. There were five cards in my hand. 私の手には5枚のカードがありました。
→I had five cards in my hand.
1の文をhave(has)を使って表現すると、「私たちの学校は運動会を持っています」と考えることができます。
haveをそのまま「持っている」と日本語に訳すと不自然なので、「私たちの学校では運動会があります」と訳しましょう。
2と3も考え方は同じで、「2月は28日を持っています」「一週間は7日を持っています」と考えてください。
4の文は、「彼女のかばんの中にリンゴがある」、つまり「リンゴを持っているのは彼女(she)」であることがわかります。
sheを主語にして動詞にhasを持ってくることで、同じ意味に書き換えることができます。
例えば1の文でも、「私たちの学校で運動会がある=私たちは運動会を持っている」と考えることができるので、「We have a sports day at our school.」と言い換えることもできます。
5の文も4の文と同じ考え方です。「私の手にカードがある=私はカードを持っている」ということなので、Iを主語、haveを動詞にして書き換えることができます。
ただし、元の文で「There were」となっていることから過去形の文であることがわかるので、haveの過去形hadを使います。
書き換え問題は、学校のテスト等では習った通りに書き換えないといけない場合が多いかもしれませんが、実際の英会話や英作文等では自分が思いつく簡単な表現で十分に伝わることがあります。
あまり凝り固まった表現や単語にとらわれず、シンプルに表現する方法を学習していくことも大切です。
試験の際には回答をよく見なおすように心がけましょう。