基礎から学ぶ中学英語 副詞・形容詞・前置詞
中学英語で学習する形容詞・副詞・前置詞についてまとめています。
特に前置詞は、定期テストや高校受験でも頻出する文法です。
1つ1つ確実に理解していきましょう。
副詞・形容詞・前置詞
日本語と同じように、英語にも単語ごとに「品詞」があります。
代表的な「品詞」には、動詞、名詞、副詞、形容詞、前置詞などがあります。
ここでは、副詞、形容詞、前置詞について学習します。
副詞
副詞とは、動詞や形容詞を修飾する単語のことを指します。
例えば「私はゆっくりと歩きます」という文の場合、「歩きます」が動詞ですね。
では、どんな風に歩くのかと言うと、「ゆっくりと」歩くのです。
この「ゆっくりと」が副詞です。
「この猫はとても可愛い」という文であれば、「可愛い」が形容詞です。
「とても」は、どれほど可愛いのかを説明している副詞です。
では副詞を使った英文を挙げてみましょう。
2. She works hard. 彼女は一生懸命働きます。
3. This cat is very cute. この猫はとても可愛い。
4. Takashi plays soccer on Sunday. タカシは日曜日にサッカーをします。
5. My brother studies in his room. 私の弟は自分の部屋で勉強します。
6. We sometimes go to school together. 私たちは時々一緒に学校へ行きます。
太字の部分が副詞ですが、副詞を置く位置に注意が必要です。
1と2のように一般動詞を修飾する副詞の場合は、一般動詞のすぐ後ろに副詞slowly(ゆっくりと)やhard(一生懸命)が来ます。
3の例文のvery(とても)は、cute(可愛い)という形容詞を修飾する副詞で、形容詞のすぐ前に来ます。「very cute(とても可愛い)」で一つの固まりだと考えてください。
4は「on Sunday(日曜日に)」という曜日を表す副詞が使われています。
また、5は「in his room(彼の部屋の中で)」という、場所を表す副詞が使われています。「in his room」で一つの固まりと考えてください。
このように時間や場所を表す副詞は文の最後に来ます。
6ではsometimes(時々)という頻度を表す副詞と、together(一緒に)という副詞が使われています。このように1つの文に副詞が2つ以上入っている場合もあります。
sometimesやalways(いつも)のように頻度を表す副詞は一般動詞の前に来ます。
また、「go to school」は「学校へ行く」という一つの熟語として考え、この中に副詞を割り込ませずに最後にtogetherを持ってきましょう。
ただ、もし「時々」であることを強調したいのであれば、sometimesを文の先頭に持ってきても構いません。その場合は「Sometimes We go to school together.」となります。
日本語での会話の中でもあると思いますが、英語でも一番強調して伝えたいことは先頭に持ってくることが良くあります。
どの副詞がどの位置に来るのか、上で説明したことを一つ一つ覚えるのは大変です。
一番早く覚えるには、例文を口に出して読み、音として覚えると良いでしょう。
形容詞
「花」という名詞があるとします。それが「どんな花なのか」を説明する言葉が形容詞です。
例えば「美しい」、「赤い」、「大きな」、「たくさんの」などが形容詞です。
以下は、形容詞を使った例文です。
2. The small bag is mine. その小さなカバンは私の物です。
3. I need many notebooks. 私にはたくさんのノートが必要です。
4. She has a small white dog. 彼女は小さくて白い犬を飼っています。
太字部分が形容詞です。
形容詞を置く位置を見てみましょう。
1の場合、「この花」つまり「This flower」が主語になるので、次は動詞が来ます。そして最後に「美しい」が来ます。
2の場合は、「その小さなカバンは」が主語です。「小さな」という形容詞は「カバン」のすぐ前に持ってきます。
3は「たくさんの」という意味のmanyが形容詞です。「たくさんのノート」ということは2冊以上のはずなので、manyの後ろに来るnotebookは複数形にしましょう。
4のように、small(小さな)とwhite(白い)という2つの形容詞が連続して使われることもあります。基本的には「大きさ」→「色」の順番になります。
形容詞の単語はたくさん出てくるので意味やつづりを覚えるほうが大変かもしれませんが、使い方自体はあまり難しくないのでまずは単語の意味を覚えていきましょう。
前置詞
前置詞とは、名詞の前に置くことで意味を付け加える役割をする単語のことです。
主な前置詞は以下のとおりです。
- in・・・~の中に
- on・・・~の上に
- under・・・~の下に
- over・・・~の向こうに
- to・・・~へ
- from・・・~から
- at・・・~で
- into・・・~の中へ
- with・・・~と一緒に
- for・・・~のために、~に向けて
- near・・・~の近くに
- by・・・~のそばに、~によって
- about・・・~について、およそ
この他にもたくさんの前置詞がありますので、都度覚えていくようにしましょう。
では前置詞を使った例文です。
2. The dog is on the bed. その犬はベッドの上にいます。
3. They play under the tree. 彼らは木の下で遊びます。
4. I see a rainbow over the mountain. 山の向こうに虹が見えます。
5. He goes to the cake shop. 彼はケーキ店に行きます。
6. I am from Japan. 私は日本出身です。
7. I wait at the station. 私は駅で待ちます。
8. They go into the forest. 彼らは森の中を進んで行きます。
9. I stay here with her. 私は彼女と一緒にここに留まります。
10. This present is for you. これはあなたのためのプレゼントです。
11. Takashi lives near my school. タカシは私の学校の近くに住んでいます。
12. He is by the window. 彼は窓のそばにいます。
13. We know about them. 私たちは彼らについて知っています。
例えば1の例文では、「this box(この箱)」という名詞の前にinを付けることによって、「この箱の中に」という場所を表すことができます。
2や3の例文も同じように、onを付けることで「~の上に」、underを付けることで「~の下に」という意味になっています。
4のoverは「~の向こうに」「~を越えて」という意味なので、少し遠くに見えるものに対して使います。
5の文では「~へ」という方向を表す前置詞toが使われていますが、「go to ~(~へ行く)」という熟語で覚えておきましょう。
6の文は、直訳すると「私は日本からです」となりますが、fromには「~出身」という意味がありますので、「私は日本出身です」と訳したほうがスマートですね。
7は場所を表すatです。「at the station」は、駅という地点を指しています。どちらかというと、「駅前」という感覚に近いかもしれません。
「in the station」だと「駅の中」になるので、建物の中に入っている状態になります。
8のintoは、inとtoが組み合わさって、「中に入って進んで行く」というイメージです。
9のwithは「~と一緒に」という意味ですが、後ろに代名詞が来る場合は目的格(me、you、it、him、her、them、us)の形になります。
10のforは「~のために」「~に向けて」という意味があります。
「私のために」は「for me」です。
11のnearは「~の近くに」「~の近所に」という意味です。
逆に「~から離れて」は「far from ~」と表現します。
12のbyは「~のそばに」という意味です。nearと似ていますが、nearは「大体この周辺」、byは「すぐそばに」というイメージで考えておくとよいでしょう。
13は「~について」という意味のaboutを使った文です。
aboutには「およそ」「約~」という意味もあります。
例えば「私の身長は約170センチメートルです」という文は「I am about 170 centimeters tall.」と言います。
こちらの使い方もよく出てくるので覚えておきましょう。
■曜日や時間を表す前置詞
上で挙げた前置詞には、曜日や時間を表すときに使われるものもあります。
- in the morning・・・朝(午前中)に
- on Sunday・・・日曜日に
- at seven・・・7時に
- for five minutes・・・5分間
- by tomorrow・・・明日までに
では例文を見てみましょう。
2. He plays baseball on Saturday. 彼は土曜日に野球をします。
3. She gets up at seven. 彼女は7時に起きます。
4. Sayuri practices tennis for thirty minutes. サユリは30分間テニスを練習します。
5. I do my homework by tomorrow. 私は明日までに宿題をします。
1の例文は、時間帯を表す前置詞inが使われています。
もし「午後に」であれば「in the evening」になります。
「今朝」であれば「this morning」、昨日の朝であれば「last morning」、「毎朝」なら「every morning」と言いますが、これらの場合は前置詞inがいりませんので注意してください。
2は曜日を表す前置詞onを使っています。
もし「次の土曜日」なら「next Saturday」、「前の土曜日」なら「last Saturday」、「毎週土曜日」なら「every Saturday」となり、前置詞onは不要です。
3は時刻を表す前置詞atです。「at seven」で「7時」という時刻を表しています。
「7時は」「at seven o’clock」と表現することもあります。
4は時間の長さを表す前置詞forです。
1時間なら「for an hour」、3時間なら「for three hours」、
1週間なら「for a week」、4週間なら「for four weeks」、
1か月間なら「for a month」、5か月間なら「for five months」です。
それぞれ1以外の数なら、後ろの単語に複数形のsを付け忘れないように気を付けてください。
5は、「いつまでに」という期限を表す前置詞byです。
「明後日までに」は「by the day after tomorrow」、「次の月曜日までに」は「by next Monday」、「来週までに」は「by next week」、「来月までに」は「by next month」です。
前置詞にはたくさんの種類があり、また時刻や曜日を表すという特別な前置詞もあるので、覚えるのはなかなか大変かもしれません。
一気にすべてを覚えようとせず、1つの前置詞を覚えたらその例文を覚え、十分に理解できてから次の前置詞を覚えるという順番で進めて行くと理解が深まります。
新たに出てきた単語はノートや単語帳に書き写し、積極的に覚えていくようにしましょう。
単語を覚えたら、例えば「go to school(学校へ行く)」や「in the morning(朝に)」のように、複数の単語を1つの固まりとして覚えていくと、英文を楽に作れるようになります。