ファイナンシャルプランニング合格者に聞いた おすすめ勉強法

資産運用のスペシャリストである、ファイナンシャルプランナー。 国家資格という事もあり、取得は簡単ではありませんが、しっかりと勉強を行えば十分合格を狙える資格です。 そんなファイナンシャルプランナー合格者の勉強時間、勉強法に関するアンケート結果をまとめました。

ファイナンシャル・プランニング技能検定 合格者に聞く おすすめ勉強法

あなたは何級取得者ですか?

アンケート協力者の所有級の割合は次の通りです。

初めて受けたのは何級ですか?

3級から受けた人が最も多いという結果になりました。

受験した動機は何ですか?

  • 何かしらの資格が欲しかったため、自分自身の役にもた立ちそうだっため受験しました。
  • 経済学部での何かしらの資格が欲しかったため。
  • サラーリーマンを退職して余生のライフプランを立てる参考にしたかったからという理由もありますが、職安に行って、自分の保有資格取得欄に書き込む資格が少なくて情けない思いもしました。ボケ防止の効果も期待し、起業もできたらとの夢もありました。
  • 生命保険の営業をしていたので、知識向上のため。
  • 仕事で必要なため。
  • 銀行に勤務しており同僚に差をつけたかったから。
  • 勤務先が金融機関のため
  • 社会の常識として知っておくべき内容の試験だったからです。
  • 生命保険会社の契約社員として勤めていた時に、会社から受験するように薦められた。でも実費は自己負担。
  • 税に対しての知識が薄く、ファイナンシャルプランニング検定を受けることによって知識を埋めることができると思ったから
  • 仕事で役立ちそうだったから。

何カ月間勉強をしましたか?


3カ月未満が7割以上と最も多い結果になりました。3カ月前から勉強を開始すれば十分合格を狙えるようです。

1日の平均勉強時間は何時間ですか?


一時間未満が一番多い結果になりました。

合格までの勉強時間の合計は何時間ですか?

51~100時間が最も多いという結果になりました。

勉強は朝、昼、夜どちらを中心にしましたか?

夜に勉強した人が最も多いという結果になりました。

主にどこで勉強しましたか?

自宅、自分の部屋という方が7割程度で最多となりました。
また、電車の中など通勤時間を活用している方も3割程度見られました。その他には、カフェ、ファーストフード店、図書館など、定番の学習スポットも多かったです。
病院の待ち時間や公園などという意見もありました。

通信講座や授業を受けましたか?


ほとんどの方が、通信講座や授業は受けず、独学ということがわかりました。

受験勉強のために買った参考書、問題集は何冊程買いましたか?


2、3冊が最も多くなっています。参考書、問題集という2冊が一番多いパターンのようです。

使いやすかったおすすめ参考書のタイトルを教えてください

圧倒的人気は「みんなが欲しかった!FPの教科書」で、5割程度の方がおすすめの参考書にあげていました。
そのほかは以下の参考書が人気です。

  • 日本経済新聞社発行、「うかるFP技能士3級」
  • 一発合格FP2級完全攻略テキスト
  • きんざいの FP一級特訓テキスト
  • ユーキャンの問題集
  • みずほ証券リサーチ&コンサルティング 投資教育部
    1)2級FP技能検定試験対策 要点整理 学習テキスト
    2)2級FP技能検定試験対策 精選問題集
  • FP2級(3級)技能士 合格マイスター 基本講義

13. 取得するまで何回受験しましたか?

1回目の受験で合格した人が最も多いという結果になりました。

勉強の際に効果的だった気分転換の方法はなんですか?

仮眠など、適度に休憩を入れる方が最も多かったです。
続いて、飲食や、場所を変えてみるなどの意見が多くみられました。
そのほかには以下のような意見がありました。

  • テキストを4分割に分解してカバンの中に入れて持ち歩き、自宅以外の場所で最大1時間テキストを読んで止めることで、集中力を維持しました。過去問等を時折、解いてみて理解度の進行状況を自己チェックしました。
  • やる時間を必ず決めて、勉強に集中する。時間が来たら自分のしたいことをする。
  • 苦手科目の勉強をしていて気分が乗らなくなった後に得意科目の勉強をする。またその逆をする。
  • Twitterを見る

勉強に集中する方法について教えてください

時間を区切ったり、制限時間を設けて勉強するという意見が一番多くあがりました。
続いて、テレビを消す、スマホを見ない、部屋を暗くし勉強に必要なライトのみにして視界に余計なものが入らないようにするなど、環境を整えるという方法が人気でした。
他には、以下のような意見が見られました。

  • ながら勉強でないと集中出来なかったので、自宅でテレビかラジオの音楽を聴きながらテキストを読みました。
  • カフェに行って音楽をかけずにヘッドフォンをつける。
  • 勉強するのを電車に限定する

基本的には、時間、場所、やれることなど制限をすることが学習の集中には効果的のようです。

効果的だった勉強法について教えてください

とにかく問題を解いてみる

一番最初に参考書(教科書)を開いて一通り読みます。どのような参考書でも大抵、複数の単元に分かれているため、今日はこの単元までといった感じでやるページを決めておきます。一通り読み終える頃には、普通の人は最初の単元の内容を忘れているかと思いますが、忘れたままでいいので、再復習はせずに問題集を解きます。

最初は3割ほど解ければ十分で、間違えたところを重点的に解説を見て勉強します。最後の仕上げでテスト形式の問題を解きます。問題集だと、実際の問題形式と違う場合があるので、とにかく一度はテスト形式の問題を解くことが大事です。

試験前は、間違えやすい数字だけ確認しておくと、余計な心配もなくなり落ち着いて試験が受けられます。

FPの資格試験は、他の資格よりも試験範囲の法改正が多いと思うので、勉強を始める前に受験する回が対象になる法改正は予めチェックしたほうがいいです。

1つのカテゴリーを完璧に

色々と手を付けるのではなく1つのカテゴリーに集中し、そのカテゴリーで2~3回繰り返しマーカ―で頭に残るようにします。
そのあとにそのカテゴリーの過去問を2~3年分やりインプットとアウトプットを使うことで別のカテゴリーに移行しても頭に残ります。

これらの事を3カテゴリー繰り返したところでいったん区切りをつけて、その覚えたカテゴリーのみで過去問を行い、6~7割ほど取れたらまだ覚えていないカテゴリーを行います。
また目標点に達していなかったら最初のカテゴリーを完璧にしておいた方がのちに楽になります。
この行為を全部のカテゴリーでやる事が出来たらあとはとことん過去問をやり切ります。

FPは過去問を繰り返しやれるかどうかがカギとなるので最低でも5年分はやったほうがいいと思います。
実技は電卓での操作がある為電卓にも慣れた方がいいです。

語句の暗記

一通り、テキストを読んでからテキストの例題を解いてみましたが、ほとんど頭に定着していなかったので、学生が使う暗記用のマーカーと暗記用のカラーシートのセットを買って来て、語句にマーカーを付けて、それから暗記用シートで語句を隠しながら、覚えました。

間違えた箇所には鉛筆で×を付けて、数日時間を置いてから、もう一度、問題をやって、2回目も間違えたら、×を増やします。そうすると同じ個所に複数回の×が付いた箇所は重点的に復習して記憶の穴を埋めて行きました。

又、NHKの放送大学の講座に「ファイナンス入門」の講座に「投資信託」「ポートフォリオ運用」の項目があり、他に「社会と銀行」、「生活者のための不動産学」など参考になる有用な項目がありましたので、テレビ録画して何回でも視聴し、目と耳からも記憶させることが出来ました。

又、ネットでFP協会、金融財政事情研究会(略称:きんざい)の過去問題が効果がありました。

身近なものにあてはめて実際に予測

テキストを一度読んでから問題集を解きました。間違えたところには印をつけておいて、2回目は間違った問題のみ解きました。問題は1問ずつ解いて、すぐに解答を確認して、わからないところはテキストを読み返しました。

税金、年金などの分野は、どのくらいの税金を支払わねばならないのか、年金はどのくらい受け取ることができるのか、税金の控除を受けられる方法はあるのかなど、自分や親にあてはめて実際に予測することで興味を持って取り組むことができました。

問題集を終えたあと、模擬テストを一度解いて出題される問題のバランスを確認し、間違えた分野についてはテキストを読み返しました。計算問題は必ず出題されるので、試験当日の昼休みに、計算問題を見返して、計算方法を確認しました。直前でも一度確認したことで頭に入るので効果的でした。

問題集を何度もやる

私は参考書と問題集もどちらも買いましたが、主に取り掛かったのは問題集です。
問題集をやってわからない箇所があったらセットになっていた参考書を軽く読むといった勉強方法をしました。

問題集を二周目までしたら、過去問を一回解いてみて自分の苦手な分野の意識づけをしました。そして、問題集は3周目まではわかる問題があったとしても、全部解き直し、4周目と5周目までは解けなかった問題のみをやりました。
それ以降は、過去問を徹底的に満点になるまで解き直して、わからないところがあったら参考書を読むと行った勉強方法をしました。

問題集を何周もしたことでこんなに問題集を解いたから大丈夫という自信にも繋がるので、是非この勉強方法をしてください。

また、FPはだいたい同じような問題がでるので設問を覚える勢いで毎日勉強をしてました。

1つ1つのテーマを確実に

全部で3冊のテキストを購入したのですが、全部背表紙のノリを剥がしてバラバラにし、テーマごとに3冊をクリップでひとくくりにして、スーツの内ポケットにも折りたたんで入るようにしました。

全部で6分冊の薄めのテキストを自分で加工して作るのです。1冊のテキストだと中々呑み込めない内容の事柄でも他の2冊のテキストの同じテーマのところを交互に見比べることで、かなり理解の深度が深まります。

またメインは仕事帰りのフードコートでの勉強ですが、行き帰りの電車の中や昼休みになどのちょっとした隙間時間に勉強出来るように工夫しました。分厚い参考書のままだと気分もウンザリするかと思いますが、薄く手軽にする事で自分でも思った以上に勉強に対するモチベーションが上がりました。他の勉強にもそれ以来、応用しています。

ひたすら過去問を解く

まずテキストを1度すべて読み、書き写していきます。
ただし暗記するという訳でなくテキストのどの部分に何が書かれているか覚える程度です。
そのあとに過去3年分の過去問を解いていきます。

初めは点数が取れませんが間違えたところをテキストで確認し理解を深めていきます。
この時テキストのどの部分に書かれているか見つけやすいので効率的に勉強が進みます。

間違えたところを再度解きなおし、その回が100点とれるまで正解した問題も含めて再挑戦。
こうすることで理解は十分でないがなんとなく正解してしまった問題も理解が確実になっていきます。

直近の過去問は最後に取っておいてそれ以外をすべて確実に100点を取れるようにしてから挑戦します。
過去問をすべて100点を取れるようになっているので、初挑戦でも合格点が取れ本番に自信をもって挑めました。

問題集の解き方について

まずは問題集を購入します。択一問題の場合、最初は解答を確認しながら、必ず問題のどこが誤っているのかどこが正しいのかを確認していきます。この段階では、さらっとでいいです。これを例えば年金、保険、税金というように項目毎に繰り返し同じ問題を反復して行います。答えの番号を覚えていたとしても必ず問題と解答は読んでください。

声をだせる環境であれば声にだした方が早く覚えることができます。問題集を完璧に解けるようになりましたら、違う業者の問題集を購入してください。簡単に解けると思います。

なお、税金関連の問題は、かなり複雑なので理解するのに時間がかかるかと思いますので、理解するよりもこのパターンの問題ならこう解くと覚えた方がいいと思います。また、ボリュームがかなりありますので、一番最初に取り組んだ方がいいと思います。

テキスト、過去問

1)テキスト読破 テキストをとにかく一回読破すること。理解して覚える必要はないです。できるだけ早く全頁に目を通すこと。

2)テキストの例題 すべての例題を再チェック。この再チェックで理解を深めるようにします。

3)過去問題 過去5年間の問題をすべて実際の試験時間内で解きます。自己採点して、合格するまで繰り返します。
この過去問のすべての解答をテキストで確認、理解することが重要です。

私の場合、この過去問題を100点取れるまで繰り返しました。間違った場合、間違った問題だけを繰り返し学習しがちですが、全ての問題をやり直して100点を取りにいくのです。そうすれば前にできていた問題を間違えることもあり、また最初から100点を取りに行くことになり、実力がついていくことにつながっていきます。実感すると思いますよ。100点満点が3回連続でとれるともう完璧です。

過去問の繰り返し

まずは参考書を流し読みします。ざっと目を通しながら重要ヶ所(暗記が必須)は付箋を貼って後から読み返すようにする。

参考書の最後のページを確認し(自分の場合は参考書のページ数が380)、3カ月の日数90で乗算すると一日5ページを読むことになります。

しかし過去問に1カ月間を要したいので、2カ月の日数60で乗算し一日7ページを読むようにしました。時間が足りるようであればもう少しページ数

を増やしても良いと思います。そうすると2カ月で参考書を読み終えることになるので、後の一カ月は過去問をひたすら繰り返し、間違えた所を

参考書で確認するといった感じで進めました。問題集は過去5年を8回程繰り返しました。

試験は過去問が完璧に解けるようになれば6割~7割は実際の試験でも正解できる力はついていると思います。

単語へのマーカーは最小限に

教科書を順番に読んでいくと飽きてしまうので、その日によってやりたい項目を選んで勉強しました。そして最終的には全部のページに目を通せるようにしました。
苦手分野は何回も目を通し、間違った問題には印をつけて再度復習できるようにしていました。また法改正が行われてる部分はよく確認をしました。自信がないページにはふせんをつけてパッと開けるようにしていました。

仕事帰りの電車にのっている時間だけ勉強をすることに決めていたので、短時間で集中して覚えるようにしていました。気になる単語にはマーカーをつけていましたが、たくさんマーカーをつけるとそれはそれでわからなくなってしまうので最小限にとどめていました。

書き込みをするとあとから見たとき混乱するので書き込みはしませんでした。そのかわりにノートへ書き込んでいました。

失敗談があれば教えてください

  • 2級の試験を受けた際、実技まで手が回らず、どんな形式の問題かわからないまま受けました。そのため1回目は、見事に落ちました。
  • 本番は緊張で時間がとても速く感じてしまい、焦ってしまった。
  • 最初の半年は、年齢のせいか記憶力も低下していて、いくらテキストを読んでも3日も経つと覚えた筈の内容もはがれ落ちてしまい、さっぱり効果もなく、挫折しました。もうやめようかとも思いましたが、それでも、テレビのBS7の経済番組を録画したり、NHKの放送大学講座でFPに関係しそうな番組を録画して、なんとか学習意欲を維持出来ました。それでも受検まで1年半以上も掛かってしまいました。テレビ、インターネットなど学習媒体を増やす創意工夫が重要だと身に染みて判りました。
  • 勉強不足で知識があいまいだったので、ギリギリの合格でした。
  • 特になかったですが、FP3級とFP2級を同時に受けられるので、FPの内容を覚えてるうちにFP2級を受ければ良かったです。
  • 税金問題を後回しにし、試験前の勉強が大変でした。
  • 就業時間中に図書館で勉強していた時、同じく受験勉強していた同僚と鉢合わせしてしまいました。
ここでは合格者のアンケートを元に、実際行われた勉強法やおすすめ勉強法をご紹介いたしました。

学習を進めていく上でのポイント
・過去問を解いて現在の実力をチェック。出題傾向を把握して対策。
・問題集で苦手な分野を集中的に勉強。
・時間を計って模試を行い、本番の時間配分を考えておく。
・知識のインプットとアウトプットをバランスよく行う。
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