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日本国憲法 | 10分でわかる 中学公民まとめ

本単元では、日本の最高法規である日本国憲法はいかに制定されたのか、そしてどのような内容が取りまとめられているのかを学習していきます。100条以上から構成される日本国憲法の中でも特に大切な部分をピックアップして効率的な学習を実践していきましょう。

はじめに

日本国憲法_10分でわかる_中学公民まとめ
日本国憲法は日本の民主政治における最重要法規となっており、民主主義を支える土台になっていると言っても過言ではありません。

そのため、中学公民の全ジャンルを通して、最も出題されやすいテーマと言えますし、丁寧な学習をすることで、確実な得点源にしていきたいところです。

日本国憲法には3つの基本原則やその他様々な権利に関する規定が明文化されていますが、それぞれの内容を区別出来るようにする必要があります。

また、実際にそれぞれの権利に関する事例を日常から取り上げながら、その事例がどのような問題点があるのかについても注目です。

最後に、第二次世界大戦直後に制定された日本国憲法と明治時代に制定された大日本帝国憲法(明治憲法)との違いを明確にすることで、日本がどのように民主化へ進んだかを理解しましょう。

憲法を制定する意味はなにか

なぜ憲法が必要?
現在、多くの国々で憲法が規定されています。しかし、憲法を制定すること自体にはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは憲法自体の概念を理解することで、日本国憲法の重要性がより明確に落とし込めるようになります。

さて、その話をする前に憲法もしくはそれに準ずる概念はいつ頃からあるのでしょうか。

一つの大きな転換点として挙げられるのが、1215年にイギリスで宣言されたマグナ・カルタ(大憲章)です。

これは当時の国王による不当な課税権や逮捕権といった権力を制限するというものでした。国王の権力を制限するという観点では、当時非常に新しい考え方であったと言えます。

そもそも課税や逮捕は私たちの権利を大きく制限するもので、不当に取り扱われてしまった場合、私たちは自由に生活することが出来ません。

憲法の概念は、私たちが人間らしく生きることや自由や平等を保障するために規定されたいわば「約束」のようなものと言えます。

また、16世紀頃のイギリスでは王権神授説という考えを基に、国王が絶対王政による独裁政治を行っていました。

王権神授説は文字通り、「国王の権力は神から授けられたもの」という考え方で、これによって、圧倒的な権力で国民を支配する根拠になっていたのです。

それに対して、国民は自由と平等を求め、国王の絶対王政に反対、ひいては数々の市民革命を起こしていきました。

イギリスの法学者であるブラクトンが述べた「国王といえども神と法の下にある」という言葉は、法律やそれに準ずるもので権力者を統制することが重要であることを意味しています。

このように様々な市民革命が起こった結果、国民の自由や平等を保障するような決まりが定められ、法の支配による国家の統治が進んでいくことになりました。

日本国憲法

日本国憲法

日本国憲法制定のきっかけ

1945年にポツダム宣言を受け入れた日本は、同年8月15日に終戦を迎えました。

その後、日本はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の統治下に置かれ、復興への厳しい道を歩んでいくことになります。

GHQ主導で日本は民主化への方向へ動いていくことになりましたが、民主化を進める上で一番重要となるのが新憲法の制定でした。

そこで、GHQの新憲法案を基に作成、日本国憲法は1946年11月3日(現在は文化の日)に公布、1947年5月3日(現在は憲法記念日)に施行されました。

そこから日本国憲法は一度も改正されずに、今日に至っているというわけです。

日本国憲法制定の三大原則

日本国憲法

  • 国民主権

日本国憲法の前文には「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」という明文があります。
(その他にも日本国憲法第1条にも主権が国民にある旨が明記されています)

ここからも分かる通り、日本国憲法では国民主権が定められています。

主権とは簡単に言えば「物事を決める権利」のことです。つまり、国民主権とは物事を決めるのは国民の権利であるということを示しているというわけです。

例えば、私たちは選挙を通して国会議員を選びます。そして、その中から選ばれた候補者が国民の代わりに政治を執り行うのです。

国民の民意で選ばれた候補者が国民に代わって政治と行いますので、これは一種の代議政治と呼ばれるものになります。すべての国民が政治に参加することは現実的に無理なので、国民の代表者を選ぶというわけです。

しかし、これも国民が選挙を通じて代表者を決めたということですので、国民主権は今日の民主政治においては欠かせない権利と言えるでしょう。

  • 基本的人権の尊重

日本国憲法第11条には「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」という明文があります。

ここから分かる通り、現在の日本では基本的人権の尊重が保障されています。

人権とは「私たちが人らしく生きるために保障されている権利」のことを指します。それでは、ここでいう基本的な人権とはどのようなものが挙げられるでしょうか。

①自由権
例えば私たちが考える内容や信じるものについては、誰からも侵されることのないもので、これらは個人の自由です(思想・良心の自由)。

また、不当に逮捕されたり拷問されたりといった身体面で苦痛を与えられるということも認められていません。

さらには私たちが将来どのような仕事に就くのかというのも個人で好きなように選択が出来ます(職業選択の自由)。

このように精神・身体・経済など、個人の自由に関する権利を自由権です。

②社会権
私たちが人間らしく生きるための保障を国家に求める権利のことを社会権と言います。

社会権は国家によって保障されなければならず、代表的なものが生存権と呼ばれる概念で「健康で文化的な最低限度の生活」(日本国憲法第25条)という文言が有名です。
ただし、過去に生存権が保障されていないという理由で訴訟を起こした事例がありましたが、この文言はあくまで目標的なもので具体的な内容は定められていない(プログラム規定説)という理由で、原告(訴えを起こした側)の敗訴となりました。

その他にも、教育を受ける権利や労働者が働きやすいような権利を求めていくための団結権などが保障されています。

③参政権
参政権は国民が政治に参加する権利のことです。しかし、先述の通り、すべての国民が政治に参加することは無理なので、選挙で一票を投じるという形で、国民の代表者を選ぶ権利があります。

④平等権
平等権においては、両性の平等(日本国憲法第24条)が挙げられますが、日本国憲法制定とほぼ同時期に民法も改正され、男女間における格差(ジェンダー)を是正する方針が取られるようになりました。

しかし、現実は男性優位の社会になっていたため、それを解消しようと、様々な法律が制定されていきます。

それが1985年に施行された男女雇用機会均等法と、1999年に施行された男女共同参画社会基本法です。
これらは、男女間における格差を無くそうとする目的で制定されたもので、ジェンダーを取り扱うテーマでは頻出事項と言えます。

⑤新しい権利
日本国憲法は戦後に制定されたものであるため、時代の移り変わりとともに憲法には明記されていない新しい権利が主張されるようになってきました。

例えば、私たちが選んだ政治家がキチンと政策を実行しているのか、さらには納めた税金が適切に使用されているのかなど、様々な情報を知る権利があります。昨今では、行政による積極的な情報公開も進んでいます。

また、情報化社会が進行した現代だからこそ、私たちの個人情報やプライバシーは保護されなければいけません(プライバシーの権利)。

さらには、私たちが快適に暮らせるように環境の整備を求める権利(環境権)があります。これは、第二次世界大戦後に発生した公害や大規模な工事をきっかけに主張されるようになってきました。

その他には医療現場において、延命処置や臓器提供の可否、尊厳死の主張などに代表される自己決定権というものがあります。
診療は非常に機密で重要性が高いものであるため、事前にどのような診療を進めていくかなどの同意を得ておくインフォームドコンセント(事前の同意)という概念が大きく普及しているのです。

  • 平和主義

日本国憲法の前文には「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意」や「恒久の平和を念願し」、「平和を維持」が明記されています。

加えて、日本国憲法第9条の戦争の放棄や戦力の不保持などに関する文言からも、日本国憲法では平和主義を定めていることが分かります。

これは第二次世界大戦での敗戦を機にGHQ主導で行われた民主化政策において、非常に重要な意味を持ち、現在においてもそれは変わりません。

しかし、1950年に朝鮮戦争が勃発すると、GHQが警察予備隊の設置を指示し、1954年には自衛隊に改編されます。

ここで「自衛隊は戦力の保持にあたるのではないか?」や「自衛隊を紛争地域へ派遣することは平和主義に反するのではないか」という疑問の声が上がるようになってきました。

しかし、政府は「自衛隊は自国を守るための実力である」という見解を示しています。

なお、自衛隊の指揮権は自衛隊のトップではなく防衛大臣で、軍人ではない政治家が統帥するシビリアンコントロールという方針が取られています。これは、民主政治に軍人の介入を防ぐ目的で設けられた方針です。

憲法改正の流れ


先述の通り、日本国憲法は施行以来、一度も改正されたことがありません。

しかし、昨今は時代に見合わない内容や新たに追加すべき内容などが度々議論されるようになったことから、憲法改正の流れが出題されやすい傾向にありますので、その流れを注意すべきポイントと併せて理解しておきましょう。

まず、内閣(国会議員)が憲法改正案を取りまとめ、それを各議院(衆議院・参議院)で提出、それぞれ総議員の3分の2以上の賛成を得ることが第一段階です。

各議院の賛成が得られたら、国会が憲法改正を発議し、国民投票に移ります。

さいごに、国民投票において過半数の賛成を得られれば、天皇が国民の名で直ちに交付する流れです。

なお、過半数というのは半分ではありません。例えば100人の意見が50:50に分かれた場合、どちらを選択するべきかを決められないためです。この場合の過半数は51以上となります。

大日本帝国憲法と日本国憲法の違い

両者の違い
明治時代に制定された大日本帝国憲法と第二次世界大戦直後に制定された日本国憲法には大きな違いがありますので、特に重要な点を押さえておく必要があります。

まずは主権ですが、前者は天皇、後者は国民にある点が大きく異なります。ここから、大日本帝国憲法では天皇の力が非常に大きいことが読み取れますし、当憲法自体は天皇によって定められた欽定憲法でした。

同様に天皇の地位について、前者は神聖不可侵の存在、後者は日本国の象徴となっています。

議会で選ばれる議員について、前者は地位の高い人や税金を多く納めた人などで選挙で選ばれた代表者ではありませんでした。一方、後者は国民が選挙で選んだ代表者であることは先述の通りです。

平和主義について、前者はそもそもこのような概念はなく、兵役の義務などが国民に課されていましたが、後者は第9条によって戦争の放棄が取り決められています。

他にも様々な違いがありますが、明確に読み取れる違いの一つとして、大日本帝国憲法では天皇に絶対的な権力が集中していたということが挙げられます。

もちろん、日本国憲法と重なる部分もありましたが、どれもあまり強い効力を発揮するものではなかったため、民主政治からはかけ離れた憲法となってしまいました。

その反省から、日本国憲法では国民主権から分かる通り、国民にかかる権利が大きくなっているのです。

さいごに

まとめ
以上で日本国憲法についての学習は終了となります。

日本国憲法は国の最高法規であるため、非常に重要な内容となりますので、一つとひとつ丁寧な学習が必須です。

その中でも日本国憲法の三大原則は民主主義の根幹となっている部分ですので、それぞれの内容を区別出来るようにしましょう。特に基本的人権の尊重は内容量が多いため、混乱しないようにしたいところです。

しかし、内容量が非常に多いため、一度に覚えようとはせずに反復学習を心掛けるようにして下さい。

先述の通り、日本国憲法は制定されてからかなりの月日が経過しているため、当時制定された内容と昨今取り上げられる新しい権利、さらには憲法改正の流れは比較・出題されやすいようですので、留意しておきましょう。

日本国憲法を学習する際は、三大原則がそれぞれ何かを覚えることからはじめ、その後それらの詳細部分を学習していくことを意識しておきたいところです。そして、大日本帝国憲法との違いを理解することで、日本国憲法がいかに今日における民主政治の基盤となっているかを理解することが大切になってきます。その一番の違いは権限が天皇から国民へ移ったという点になりますので、必ず押さえておきたいポイントです。
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