古文完全攻略勉強法 動詞活用表の覚え方

古文の動詞活用表の覚え方です。
動詞の活用とはそもそも何か?から、各活用の覚え方まで、丁寧にわかりやすく解説します。
高校の授業対策や、大学入試、センター試験対策に是非ご活用ください。

動詞活用表プリント

古文動詞活用表
動詞の活用表のプリントです。
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動詞の活用表、手始めに活用4パターンの覚え方

古文 動詞活用4パターンの覚え方
古文を勉強するにあたって、避けては通れない「動詞の活用」の覚え方を解説します。

ポイントは「とりあえず4種類のパターンを暗記」ということ。

活用にはいくつか種類がありますが、まずは4つだけ覚えることをおすすめします。

この4つをきちんと覚えてから、徐々に活用表全体を頭に入れていきましょう。

そもそも動詞の活用とは何か?

私たちがふだん使う動詞、たとえば「言う」という動詞について考えてみましょう。

辞書に載っているのは「言う」という形ですが、日常会話では「言わない」とか「言いました」「言えば」などの形でも使われますね。

このように、ひとつの動詞がいろいろと形を変えることを「活用する」といいます。これは口語(現代の話し言葉)でも、文語(古典の書き言葉)でも同じです。

ただ、古文の場合は表記が独特なので、きちんと暗記して読解に生かす必要があります。
活用した形については、未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形の6パターンで活用表が作成されます。

 

授業で聞いたこともあるかと思いますが、未然形は後ろに打消しの「ず」が接続するときの形。

連用形は後ろに「けり」や「たり」などが接続するときの形。

終止形は辞書に載っている形。

連体形は後ろに体言、つまり「人」や「こと」といった名詞が接続するときの形。

已然形は逆接の「ども」などが接続するときの形。

命令形は命令する言い方のときの形、とそれぞれ決まっています。

 

なお、未然形に活用した動詞に接続する助詞、助動詞は「ず」以外にも多数ありますが、今回は動詞にフォーカスしますので割愛します。

連用形以下についても同様です。

1.四段活用「a・i・u・u・e・e」

実は、動詞の多くは四段活用か下二段活用です。そのため、四段活用と下二段活用を理解し暗記することは、動詞全体のマスターへの近道だといえます。
ところで、この「四段」や「下二段」とはいったい何か、と疑問に思っている人もいるかもしれません。これは、活用表を眺めてみるとよくわかります。

活用する際、アイウエオのどの母音の段を使う活用か。その段によって、活用タイプを分類しているのです。

 

たとえば四段活用ならア・イ・ウ・エの四段を使うため、「四段活用」と呼ばれます。

下二段はウ・エの二段を使うので「(五段あるうち)下のほうの二段」ということです。

その他の活用については後述します。

 

さて、四段活用についてくわしく見ていきましょう。

先ほども述べましたが、四段活用の動詞ではア・イ・ウ・エ段の母音を使います。

行によって子音は違いますが、母音は共通しますので、一つ覚えてしまえばどの行の動詞にも応用が利きます。
口語の「言う」は、文語では「言ふ」と書きます。読み方は「いう」のままでよいのですが、表記上「ふ」という音を用いるので、この動詞は「ハ行四段活用」と呼ばれます。

つまり、「言は(ず)」「言ひ(たり)」「言ふ」「言ふ(者)」「言へ(ども)」「言へ」というように、ハ・ヒ・フ・ヘの音を使う「ハ行の音で母音を四段使って活用する」動詞ということです。

 

そして、活用しても変わらない「言」の部分を語幹、「は・ひ・ふ・ふ・へ・へ」と変わっていく部分を活用語尾といいます。ふつう、活用表の欄内に書かれるのは活用語尾のみです。
四段活用の場合、含まれる動詞はすべて活用語尾の母音が「a・i・u・u・e・e」と変化します。

これさえ覚えれば、子音をプラスするだけで四段動詞はいつでも活用できます。

あ・い・う・う・え・え、まずはこの母音を唱えて暗記してください。

2.下二段活用「e・e・u・uru・ure・eyo」

続いて、下二段活用の動詞について説明します。

下二段動詞も四段動詞と同じく、含まれる動詞の多いグループです。

しかし、活用パターンを覚えてしまえばあとは子音しだいですから、恐れることはありません。
下二段動詞の例として「求む」を活用させてみましょう。

未然形から順に「求め(ず)」「求め(けり)」「求む」「求むる(時)」「求むれ(ども)」「求めよ」となります。

活用語尾は「め・め・む・むる・むれ・めよ」と変化しています。

「e・e・u・uru・ure・eyo」と、1文字目にはウ段とエ段の母音のみが出てきますね。

そのため、この活用パターンは下二段とよばれています(まだ覚えなくてかまいませんが、上二段活用という活用パターンもあり、このときはイ段とウ段の母音を使うので「上のほうの二段の母音」と「下のほうの二段の母音」で区別しています)。

 

下二段活用も四段活用と同様、母音の活用パターンが覚えられればマスターできたも同然です。

特に下二段活用の場合、ア行下二段活用の「得(う)」という動詞が母音パターン「e・e・u・uru・ure・eyo」と完全に一致した活用をします。

というのも、この動詞は語幹と活用語尾の区別がなく、語全体が活用するので「え・え・う・うる・うれ・えよ」となるのです。

「得(う)」の活用は下二段活用とまるきり同じ。ほかの動詞は子音をプラスするだけ。そう覚えるのも手だと思います。

3.カ行変格活用~「来(く)」1語のみ

さて、四段活用と下二段活用は適用できる動詞の多い二大パターンでしたが、特殊な活用をする動詞も2つだけ覚えておいてください。

1つは口語の「来る」に相当する動詞「来(く)」、もう1つは口語の「する」に相当する「す」です。

 

「来」一語だけのために使われる活用パターンを「カ行変格活用」と呼びます。略称は「カ変」です。
活用表をみると明白ですが、カ行変格活用はほかの活用パターンと違って個性的です。

「こ・き・く・くる・くれ・こよ」いきなり未然形でオ音が出てくる活用など他にはありませんし、使う母音もイ・ウ・オと珍しいですから、これだけは例外として特に暗記せざるをえません。
なお、命令形の「こよ」は中世以前には「こ」の形でも使われています。

 

竹取物語など、古い作品では「まうでこ(出てきなさい、の意)」のように「こ」と書かれていますから、「こ」「こよ」とも覚えておくことをおすすめします。

4.サ行変格活用~「す」1語のみ

カ変と同じく特殊な活用をする語として、「す」のサ行変格活用(サ変)も覚えましょう。

 

カ変ともまた違うパターンで「せ・し・す・する・すれ・せよ」と変わっていきます。

とはいえ、四段動詞と同じように打消しの「ず」をつけるなら未然形は「せ(ず)」になるなとか、活用表の特徴をふまえて考えることで暗記は多少易しくなるはずです。
初めのうちは暗記事項ばかりが多く、絶望的な気持ちになるかもしれません。

ですが、活用表が頭に入っていると今後の読解が本当にスムーズに進みます。

 

まずは4種類の活用パターンを覚えるところから、こつこつと古文に取り組んでみてください。

慣れてきたら覚えたい活用5パターン

古文 慣れてきたら覚えたい動詞活用5パターン
古文に限らず、たとえば英文法などでもそうですが、語彙や文法理解といった知識が十分であってこそ、すらすら読解できるようになります。

そして知識の習得は一朝一夕でかなうものではありません。

時間をかけて着実に覚えることで、応用や実戦に対応できる力を養っていきましょう。
古文の動詞の活用に関していえば、まずは上述の四段活用、下二段活用、カ変、サ変の活用パターンを覚え、慣れてきたら下記の5パターンを追加してみてください。

混同せず、きちんと分けて覚えることが大切ですから、あせらず確実に身につけていってくださいね。

慣れてきたら(1)上一段活用「i・i・iru・iru・ire・iyo」

活用語尾の母音に注目すると、1文字目がイ段ばかりであることに気づくと思います。

上一段活用ではイの一段のみを使うので「(五段あるうち)上のほうの一段」の意味で上一段と呼ばれています。

ちなみに「下のほうの一段」を使うのが、後で出てくる「下一段活用」です。下一段ではエの一段のみを使います。
上一段活用の「i・i・iru・iru・ire・iyo」も、この母音パターンを覚えれば子音しだいですべての動詞に応用できます。

 

さらに、上一段動詞で特筆すべきは「語幹と活用語尾の区別がなく、子音+活用パターンですべての動詞が活用できる」ということ。

たとえば「見る」という動詞は、「みる」全体が「子音(m)+i・i・iru・iru・ire・iyo」と活用していきます。「み」が語幹として独立していないのです。

上一段動詞に含まれる動詞はすべてこうです。みる・きる・ひるなど、動詞そのものがイ段の音から始まるのも特徴です。

このため、上一段動詞では、活用表の上部にある「語幹」の欄には無しを意味する○が入ります。

上一段動詞の語幹はいつも○ですから、活用表の中でも探しやすいと思います。

慣れてきたら(2)上二段活用「i・i・u・uru・ure・iyo」

次は上二段活用です。前半は上一段活用と、後半は下二段活用と似ているため、混乱しないよう注意しましょう。また、命令形でイ段に戻るところも特徴です。
上一段活用と違うのは、語幹と活用語尾が分かれているところでしょう。

 

たとえば「恋ふ」という動詞がありますが、活用するのは「ふ」の部分。

「こ」が語幹で、活用語尾は「ひ・ひ・ふ・ふる・ふれ・ひよ」と変化します。
なお、同音異義語で活用が違うこともあります。

 

「伸ぶ」は上二段活用で「子音(b)+i・i・u・uru・ure・iyo」となりますが、「述ぶ」は下二段活用(e・e・u・uru・ure・eyo)です。

動詞ごとに、たとえば打消しの「ず」を接続して未然形を考え、下二段動詞なのか、上二段動詞なのか識別する必要があります。

慣れてきたら(3)ラ行変格活用~動詞は5つのみ

数ある活用パターンも、残すところ3つです。ほぼ特殊な活用ですが、ラ行変格活用(略称ラ変)の動詞は頻出単語でもありますから是非おさえておきたいところです。

というのも、ラ変動詞の「あり」は英語のbe動詞に当たり、たいていの文章に登場する語なので、活用パターンを覚えて「あり」を見抜くことが読解では不可欠ともいえるのです。
ラ変のパターンは「ら・り・り・る・れ・れ」です。

たとえば「あり」の場合、語幹の「あ」にこの活用語尾がつくことになります。

ラ変に含まれる動詞はほかに「をり(居り)」「はべり(侍り)」があります。

 

あまり使われませんが、「いまそかり」「みまそかり」という動詞もありますので「ありをりはべり・いまそかり・みまそかり」とセットで覚えてしまいましょう。

この5つの動詞はすべて、「語幹(あ、を、はべ、いまそか、みまそか)+ら・り・り・る・れ・れ」で活用できます。

慣れてきたら(4)ナ行変格活用~動詞は2つのみ

活用表の暗記も終わりが見えてきました。ここで、ナ行変格活用(略称ナ変)を見ておきましょう。

ナ変も含まれる動詞は少なく、「往ぬ」と「死ぬ」の2つのみです。
ナ変の活用表を見てみてください。活用語尾は「な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね」、なんだか四段活用と似ていませんか。

四段活用は「a・i・u・u・e・e」でしたから、違うのは連体形と已然形だけだということがわかると思います。

四段活用の記憶をふまえて、例外的な連体形・已然形を注意して覚えるようにしましょう。

慣れてきたら(5)下一段活用~動詞は、1つ

最後におさえたいのは、下一段活用です。変格活用ではないのですが、あてはまる動詞が「蹴る」1つしかない変わり種です。

 

上一段活用と同じく語幹と活用語尾の区別がなく、「ける」ごと活用していきます。

活用語尾の1音目がすべてエ段の音なので、下一段活用と呼ばれます。

「け(ず)」「け(けり)」「蹴る」「蹴る(時)」「蹴れ(ども)」「蹴れ(ば)」となりますが、口語の「蹴る」とはだいぶ違う活用なので戸惑われるかもしれません。

ある意味、現代文を解く感覚では古文は解けないことを如実に示すのがこの「蹴る」の活用といえるでしょう。
英語を勉強するように、古文という古代日本語を新しい言語としてとらえ、理解していく姿勢が結局は古文学習の近道になると思います。

 

いかがでしょう。覚えることが多く、他教科とのかねあいも気になるかと思いますが、地道に覚えていけば知識が読解を助けてくれるようになります。

そうなれば読解は格段に易しくなりますから、今は我慢の時と思ってこつこつ取り組んでください。

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